決算発表シーズン到来!バンダイナムコの決算を見ると2つのメーカーリスクがわかる
世の中は、日経平均株価が急落して大変な事になっている模様の週末、皆さんいかがお過ごしですか?
我輩は暴落である名前はまだない、日経平均株価3日で2000円下げる : 市況かぶ全力2階建
株価は景気の先行指標とはよく言われますが、こうした暴落が起きると、持株会とかの財産が減ってることになるから、大変です。
多少なりともお付き合いで、持株会とかあるしね・・・
ただ、ゲーセン業界にとっては、こんなお話もあります。
BRIEF-リーマンショックのようなことあれば、増税再延期も議論=安倍首相 | Reuters
今回の暴落がリーマン・ショックと同じかどうかは、政府の判断でしょうけど、再延期の確率が「グッと高まった」のは間違いないんじゃないかな。
なんにせよ、消費税というのは、現在の所、収益圧迫要因でしかないので、増税しない!となれば、ゲーセンにとっては追い風です。
ゲームセンター閉店の一因かもしれないもの?ネットワーク課金の功罪
正直にいえば、10%になったらお店もっと減ると思うしね。
大手メーカーの決算発表シーズン到来
そんな暴落はさておき、大手ゲームメーカーは概ね3月決算ということで、各社決算発表が相次いでおります。
基本的にこの2月中旬までくれば、おおまかな売上はほぼ定まっているので、見通しなんてそんなにずれる事はないでしょう。
人のお財布事情が気になるゲスな精神を発揮して、いろいろと見ていると、発見は沢山あるんですね。
例えばコチラのセガサミーの決算から。
単純に去年の売上からは下がっているけど、構造改革の甲斐あって、利益的には今年はプラスマイナスゼロの予定です。
しかしですね、今年度のセガの業務用といえば、某大型タイトルの大幅な延期に伴う売上の減少があったはず・・・
にも関わらず、利益的に期初計画どおりで進捗しているとなれば、
その他の製品が好調
なんでしょうね。
某大型タイトルの発売が順調だったら、セガの業務用機器事業は順調だったといえるわけで、まだまだセガの業務用ビジネスには余裕を感じる所です。
メーカーリスクを表現したバンダイナムコの決算
一方コチラはこんなまとめ方をされています。
バンダイナムコHD、平成28年3月期第3四半期決算を発表 ― 『デレマス』好調も業務用ゲーム機苦戦などで業績予想を下方修正 | GameBusiness.jp
こんな風に書かれたら、
「アーケードが戦犯」扱い
なので、とっても心が痛みます(小並感)
実際に、細かな数値を見てみると、
うーむ、業務用機器販売が苦戦している事が数値にあらわれています。
ただ、今年ってバンダイナムコさんのアーケードの新製品はわりと発売が多かったです。
簡単に列挙していくと、
・ポッ拳
・シンクロニカ
・スイートランド5
・湾岸ミッドナイト5DX(バージョンアップ)
・エクストリームバーサス マキシブーストON(バージョンアップ)
・ガンダムUCカードビルダー
などなど。
これだけの新製品を抱えていても、売上が伸びない理由は2つほど考えられます。
1.新製品が売れなかった
まぁ単純な話、いくら新製品を発売したとしても、
「売れなきゃ意味ない」
んですね。
これが、難しいところですが、非常に苦戦した(会社計画に届かなかった)んだろうな・・・ということが見て取れます。
正直に言えば、個人的に食指が伸びるタイトルは少なかったですからね。
ポッ拳もこんな事ありましたしね。
2.新製品が売れないとネットワーク課金が入って来ない事にブーストがかかる
そして、もう一つの問題として、ネットワーク課金が入ってブースト的に入って来ない、という問題があります。
上記のタイトルのほとんどが、ネットワーク課金が発生するタイトルです。
当然事業を行うメーカーとしては、売上の計画として
筐体の販売売上 + ネットワーク課金売上
を売上計画として算出するはずです。
この時点で、筐体の販売が順調でないと仮定すれば、
100%ネットワーク課金売上も減少する
事は間違いないです。
逆パターンで、筐体の販売は不調だけど、ネットワーク課金売上は順調という場合、購入した店舗にお客さんが集中している状態を表しているので、ゲーセンは後追いでこぞって導入します。
そういった意味で、
新製品の売上が不調だと、計画した売上に対して、ブーストして売上が未達となる
事になります。
こうした意味で、改めて
ネットワーク課金タイトルはメーカーも稼働リスクを負う
事が、浮き彫りになったといえます。
怖いですねー
在庫というメーカーリスク
そして決算のハイライトは、もう一つ。
今期の見通しにつきましては、当第3四半期連結累計期間の実績や各事業の直近の事業動向を踏まえ、業務用ゲ
ーム機においては、販売が苦戦していることやたな卸資産の評価損等の計上により、ネットワークエンターテイン
メント事業の営業利益が前回発表予想を下回る見通しです。
業務用ゲーム機の棚卸資産の評価損ということは、悪く言えば
在庫で持っているゲーム機が売れないのでゴミ扱い
だと言われている事になります。
例えば、バンダイナムコの定番商品の「クレナ2」というプライズゲーム機があります。
こうした物体のあるゲーム機は、販売価格次第では、必ず売れる商品なので、資産として価値がある商品です。
ただ、開発したソフトなんかは、厳しいですね。
こんなんも減損の対象でしょうね・・・
『戦国無双メダル乱舞』8月23日(土)~31日(日)まで横浜でロケテスト実施決定! : 真・無双Blog
他にも、バンダイナムコの場合は、割りと在庫を持って販売するスタイルだったので、色々と減損したものは多そうな気がします。
この辺りに書きましたが、こうした結果を受けて、今後、バンダイナムコの販売戦略に変化が起こるかもしれないので、要チェックですね。
撤退するとか言い出さなきゃいいけどね・・・