アーケードゲームを自宅に置くのはお得?GACKTの例(イニシャルD)で考えてみた
こんにちは。
かなーり前の話になるのですが、有名なミュージシャンである「GACKT」さんが、アーケードゲームのイニシャルDを自宅に設置していることが話題になりました。
ゲーセンの筐体を自宅に設置し、「遊び放題だぜ!」と楽しむのは、昔からわりとある話です。
ただ、この記事の場合は、比較的古くなった(現在のゲーセンではほとんど設置していない)レトロなゲーム機の話です。
懐古趣味というか、オールドファンというか、そういう方の話ですね。
逆に冒頭のGACKTさんのお話は、その当時まだまだゲーセンで現役稼働中のゲーム機で、かつネットワーク接続が必須なゲーム機でしたので、色んな意味で話題になったものです。
店舗名の表示とかどうしてるんだ?とか、実際どんな手法を使ったんだ?とかですね。
そこで今回は、ゲーセンで現役で稼働中のゲーム機を、実際の自宅に設置するのが得なのかどうか試算してみることにします。
今回の対象ゲーム機「イニシャルD」
今回は、GACKTさんが自宅に設置していた「イニシャルD」で試算しようと思います。
とりあえずゲーム機の紹介です。
頭文字D ARCADE STAGE 8 インフィニティ 公式ウェブサイト
一般的なジャンルだとドライブゲームとなります。
ハンドルがあって、アクセルがあって、シートに座って実際にプレイする、ゲーセンじゃないとプレイできないゲーム機の代表例です。
お金の前に設置面積を考えよう
とりあえず、先立つものは「お金」!なんですが、実際に自宅に設置できるのか?を検討するときに必要なのは、設置場所です。
ということで、設置面積を考えてみましょう。
あくまでも、GACKTさんの例で考えると、基本こちらのイニシャルDシリーズは2席で1セットです。
仮に購入するとしても、1席だけ!というのは、かなり嫌がられるし、見つからない可能性が高いので、2席を1セットで考えます。
それに加えて、こちらのゲーム機は、ネットワーク接続が必須ということで、ゲーム機専用サーバーBOXが必要です。
ぶっちゃけ、タダの箱です。(こんなにでかくする必要無いじゃん・・・邪魔だし・・・)
ただの箱ですが、いちおう各種パーツ等が入っていて、ルーターからこちらのサーバーBOXを経由して、各席にデータを配信しているので、必ず必要です。
実際の筐体サイズは、こちらです。(単位:mm)
幅 | 奥行 | 高さ | |
ゲーム機(サテライト) | 1130 | 1660 | 1970 |
サーバーBOX | 407 | 642 | 648 |
実際に設置する場合は、サーバーBOXを挟み込むように設置する場合が多いので、そうやって計算すると、
幅:1130 + 407 + 1130 = 2667
奥行: 1660
がイメージに近いと思います。
ただ、純粋に機械の面積のみですので、座るときのスペースや通路を考えて周囲30cm位はスペースを取らないと遊べないので、
幅:2667 + 300 + 300 = 3267
奥行: 1660 + 300 = 1960 (機械の背面は壁につけて設置する)
が妥当ですね。ちなみにポート24で実測した所、幅:3250、奥行:2650を大体専有していました。
実際の平米数で計算すると
3.267 × 1.96 = 6.4 ㎡ = 1.94坪
となります。イメージが湧かないので似たようなサイズ感の商品を探してみたら、こちらがありました。
6畳の部屋なら、部屋の約3分の1をゲーム機が専有します。
設置を希望する場合は、これくらいの設置場所を用意しましょう。
とりあえず導入に必要な費用
では、設置場所が決まったら、次は金額を計算しましょう。
現在、イニシャルDの最新バージョン「頭文字D ARCADE STAGE 8 インフィニティ」は中古価格で、メンテ済みの良品で2席と1サーバーを送料込みで購入するとすると、およそ100万円くらいが相場です。
この辺りは、流動的なので、あしからず。
もう10万円も出せば設置もやってくれると思うので(中古屋さんが)110万円とします。
古いゲーム機と少し異なるところで、このゲームはネットワーク接続が必須。
したがって、ネットワーク環境とその使用料が必要になりますので、それも考えてみます。
最初に設置するだけで必要な費用としては、このゲーム機専用の光回線とルーターが必要です。
こちらのイニシャルDはセガの「ALL.NET」にのみ接続可能ですので、ALL.NET専用ルーターとその初期設定が必要です。
ルーターは中古で購入すると、およそ5万位で、セガに初期設定を依頼すると3万円ほどかかります。
そして、光回線はNTTの「フレッツ光」のみ対応で、専用回線(PCのインターネットなどと混同不可)ですので、こちらも新規契約が必要です。
ほとんどの場合、フレッツ光は申込時に初期工事費は負担してくれると思いますので、こちらは不要と思います。(西日本と東日本で異なる可能性もあるので、細かくはわかりませんが)
よって、イニシャルコストとして
ゲーム機 110万
ルーター 5万
ルーター再設定 3万
合計118万円程度が必要と思われます。
ランニングコストも必要です
それに加えて、日々支払が発生するランニングコストもあります。
こちらは、ほとんどが通信費となります。
まずは、NTTの光回線。
フレッツ光ネクストの場合、こちらのページから、月額3,810円。
あとは、セガに対する通信費ですが、こちらは2つに分かれており、基本使用料と従量課金にわかれます。
基本使用料は、ALL.NETの接続サービス料金が月額5,600円(税別)。
従量課金ですが、イニシャルDの場合、1クレジットを消費する毎に6円(税別)の従量課金が発生します。
ランニングコストとしては、
月額 3,810(NTT) + 6,048(セガ) = 9,858円(税込)
従量課金 6円(税別)
が必要となります。
本当は、電気代とかパーツ代とかもランニングコストですが、今回は割愛します。
では、どれくらい遊べば元がとれるのか?
じゃぁ、どれくらい遊べば元がとれるか?という計算をしましょう。
まず大前提として、ゲーム機をどれくらいの期間で元を取りたいかという期間設定が必要です。
長く設置すればするほど、月額コストが上がっていくので、ココは区切りたいところです。
今回のイニシャルDの場合は、大まかに2年毎にバージョンアップがあるので、2年で区切るとします。
2年間で必要な費用は、118万円(導入時) + 24万円(月額9,858 × 24ヶ月) = 142万円。
1クレジット消費の度に、93.5円(100円 – 従量課金6.5円(税込))の元がとれることになります。
これを割ると、142万円 ÷ 93.5円 = 15,187回となります。
15,187 ÷ 24ヶ月 = 632.79回 という計算が成り立ちますので、月間633回以上イニシャルDをプレイする場合に、元がとれることになります。
ただ月間650回だと、1日あたり30回以上なので、かなりのハードプレイヤーじゃないと難しいですね。
あとは、近所のゲーセンが100円2クレだ!とかも考慮すると、その倍はプレイしないとゲーセンでやったほうが良い計算になります。
ちなみに、各家庭に、セガがネットワーク接続と支払などの契約をする可能性は限りなく0に近いでしょう。
以上の、設置面積、コスト、契約と全ての面で考えて、
GACKT様にのみ許された貴族の遊び
だということですね。
ですので、普通に楽しみたい方は、是非ゲーセンで遊びましょう!(←なんか都合の良い結論)