音ゲーの市場は拡大しているのか?データで考えてみた
昨日より、いろんな方から情報を頂いたのが、こちら。
ついに!!#sega #大森 #セガ #音ゲー pic.twitter.com/bcqCQ6ezZj
— セガワールド大森 (@SEGA_omori) 2016年4月5日
業界的には噂になってはいましたが、ようやく告知開始ですね。
GW前には業界的な動きがいろいろあるといわれていましたが、他にも皆さんがビックリするような事もあるかも?(わからんけど)
実は以前コチラで書いたネタですが、
セガとコナミの歴史的快挙!ユーザーにとってのメリットを考えてみる
予言的中!というよりも、昨年よりこんな動きは業界人の知る所となっておりました。
昨年よりという所に大きなポイントがありまして、◯U◯E◯Aとかいうゲーム機を販売するために他の音ゲーも・・・なんてとホントかウソかわからない噂が出ていたものです。
音ゲーの市場と台数のお話
以前から書こうと思っていたんですが、こうした動きというのは、各法人、各店舗毎にはなにも間違っている事ではありません。
セガの店舗で考えれば、今まで、「コナミのBEMANIシリーズがない」事が弱点だと思っていたのが、今後はなくなるわけで、お店としては万々歳といったところでしょう。
また、昨今の風潮として、メーカーは、「音ゲーに注力しつつある」ことは間違いないと思います。
JAEPO2015のエントリーですが、
JAEPO2015を振り返るシリーズ第3弾 3つの音ゲーについて考えたら全然別の話になった・・・
また、JAEPO2016でも同じように、
【JAEPO2016】相変わらずの音ゲーラッシュ!人を呼べる「イベント」ができるのが強み
と、アーケードゲームの中でのシェアは確実に向上しているし、ほぼ全てのメーカーが音ゲー開発しているといっても過言ではないでしょう。
これは、メーカーとして、
「音ゲーの売上もしくは市場にはまだ製品を発売する余地がある」
と考えていることに他なりません。
ジャンルとして自社製品が食い込む事ができるという事を考えているわけで、某社のエライ人とお話したときも、「音ゲーの市場にはもう少し余地がある」という発言を仰ってました。
ただ、我々ゲーセン事業者にとっては、
「各メーカー単位ではそういう考えでも、市場全体は実はもう飽和しているのでは?」
という思いも逆にあるわけです。
今回は、その辺りを紐解いてみようという話です。
音ゲーというジャンルの売上推移(台数あたり)
ということで、早速グラフ化してみました。
このグラフは、弊社の全店舗の全音ゲーの売上の推移を示しております。
PASELIとか現金とか全ての「お客さんから頂いた金額」の総合計です。
また、同時に全店での音ゲーの台数についても記入しています。
特に、大きなポイントとなりそうな新機種の発売時期で大きく伸びてりますが、こういった新機種の発売以外にも、旧機種の中古での導入なんかも含めたグラフです。
基本的に市場が拡大しているのであれば、台数の伸びと同時に売上も伸びて欲しいというのが事業者の本音です。
というところを踏まえて、グラフを見ると、台数は増えつつ見事に売上は横ばいです・・・
季節要因(8月とか1月とかは売上が堅調)と言うことを踏まえれば、一定の金額で推移していると考えて間違いないと思います。
このような市場が果たして伸びているといえるのか?というと、個人的に疑問が残るわけです。
伸びない理由
前述したとおり、ゲーセンから見た時に、音ゲーの市場が伸びてる!というイメージはしにくいんですが、これについては、いろいろと理由はあると思います。
例えば、
・陳腐化によるプレイ単価の下落
電子マネーの負の面(ゲーセンから見て)ですが、値下げしやすいので、値下げする。人気がなくなれば値下げするなどの面があり、市場から貰える金額は減少傾向にあるのかもしれません。
・新製品が魅力的であるかどうか?
そもそも新製品自体に売上が入らないので、市場も伸びない・・・これは市場云々の話でもない気がしますけどね。
・ゲーセン内でプレイヤーが巡回しているだけ
ありがちなパターンですが、Aという機種から新しいBという機種にユーザーが移っただけというパターン。
これは、特にメーカー側では把握しにくいでしょうし、現場に聞かないとわからない部分ですが、コナミのBEMANIシリーズから徐々に他メーカーにユーザーが分散しているというイメージです。
などの理由が考えられます。
最近聞いた話で特に象徴的なのが、
「某社の再販で音ゲーを購入したが、売上がまったく入らなかった・・・」
という話です。
そのお店自体は、音ゲーが全く導入されていない状態ではなく、ある程度のラインナップが揃っている中で、ラインナップ拡充として購入したんですが、売上が芳しくないとの話。
どの機種かとかは言えませんが、ある程度市場から定評を頂いている機種なのは、間違いありません。
そう考えると、特に今回のコナミ製品のセガ店舗への導入に関して言えば、中古ではなく新品購入という事で、まとまった台数が市場に新規に投入されます。
市場が伸びていれば別ですが、この状態で新品をセガ店舗に導入するのは、市場の喰い合いになり、既存店もセガ店舗もwin-winにはならなそうな気がします。
ちなみに、
「お前の弱小店舗のデータだけじゃわかんねーだろ!」
というツッコミはあるだろうけど、「こんなもんだ」ぐらいにご理解ください。