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2016.04.08

バナコインが単純にPASELIのバンダイナムコバージョンでない理由(ゲーセンにとって)

電子マネー イラスト

以前書いたコチラのエントリーがあります。

バナコインがアーケードゲームに対応?どうやるのか気になる!

さすがに、各種人気タイトルを抱えるバンダイナムコエンタテイメントさん(以下:BNE)なので、意外とこのワードでブログをご覧になるかたも多いようですが、とりあえず、上記に書いたように

「アーケードでも使えるようになります!」

というユーザーサイドへの告知があったのみで、具体的な情報が少ない為、コアなユーザーさんは、検索して「どんなサービス展開を行うのか?」というのを調べているようです。

現状ゲーセン側でわかっていること

現状ゲーセンサイドでバナコインについてわかっていることは、

・順次対応タイトル追加
・大まかなサービス内容
・本格的な使用は「鉄拳7FR」から

TEKKEN OFFICIAL

ぐらいです。
確か最初は、「ドラゴンボールZENNKAIバトル」からだったと思います。

ゲーセンでも、意外とよくわかってないんですよ(個人的にかもしれませんが・・・)

実際にバナコインを使ってできること

では、実際にバナコインを使用して、何ができるか?ということなんですが、最初の対応タイトルとしての

「ドラゴンボールZENNKAIバトル」での実際に使用できる内容ですが、基本的に、

アイテム(コスチュームなど)の購入ができる

という内容でした。
営業マンから「とりあえず〜」というような、サラッとした説明だったので、こちらも「そんなものか」くらいでとらえた記憶があります。
また、本格的に稼働するタイトルとして「鉄拳7FR」を先ほど挙げましたが、こちらでも同じく、

・コスチュームなどの購入
・追加ボーナスを受けられるゲームモードでのプレイ

などの説明がありました。
ゲームモードについては、詳しく説明してもらったのですが、あんまり覚えていません・・・申し訳ない。
覚えてないという部分は、「実際にユーザーが受けられる恩恵」の部分で、そのバナコイン消費に対する、

ゲーセンとBNE側の収益分配システム

については詳しく聞きました。

ゲームプレイ代金を除くバナコイン消費をゲーセンとBNEで分配する(今回の鉄拳7FRについて)

という話だったと思います。
あまりにもザックリなんで、ちょっとあやふやですが・・・
ただ、このバナコイン使用に関する収益分配はゲーセンにとってかなり重要な部分です。
この収益分配の仕組み次第で、ゲーセンの運営が大きく変わってきます。

バナコインがPASELIと異なる部分

遊べる電子マネー「PASELI パセリ 」

ユーザーさんから見ると、「バナコインがアーケードに対応」という事を聞くと、

「PASELIのBNE版」

を思い浮かべると思います。
バナコインを使ってゲームがプレイできたり、専用モードを遊べるようになったりというイメージをすると思います。

しかし、ゲーセンにとって、大きく異なるのは、

PASELIは「アーケードゲームのみで決済される電子マネー」で、その収益分配は一律で決まっている

のに対して、

バナコインは「アーケードゲーム以外の決済(ソシャゲなど)にも使用が可能で、収益分配については一律でない

のが大きく異る部分です。
元来PASELIというのは、ゲーセンにおける現金を代替する物として、登場しました。
したがって(パーセンテージの是非は別として)、ユーザーのPASELI消費の90%がゲーセンに戻ってくる仕組みになっています。
それによって、トータルのインカムが向上するというのが、うたい文句だったわけですが、実際には・・・なわけです。

しかし、バナコイン自体は、元来ゲーセンにおける決済を目的としない電子マネーで、その消費=BNEの収益となる仕組みです。
この仕組の上で、例えばあるタイトルで「バナコイン専用モード」を設定したとします。
とすると、本来のゲーセンの収益100円分はゲーセンへ支払い、その上で付加価値を付けてその付加価値を分配しないと、既存のワンプレイの価値がそこなわれ、ゲーセンとして、損をする事になります。

比較すると

PASELI  120P消費 = ゲーセン 108P + コナミ 12P

バナコイン 120P消費 = ゲーセン 100P(元々の1プレイ分) + ゲーセン 10P(バナコイン利用による付加価値) +BNE 10P(同左)

というイメージになります。
なぜこのような仕組みでないといけないのか?というと、バナコインの本来の利用目的がソシャゲであったので、今でもできるかどうかわかりませんが、

バナコインを無料で効率よく手に入れるには? – NAVER まとめ

という事があるからです。
要は、ゲーセン側に本来入るはずだった収入が入らない(特にBNEのバナコインキャンペーンによって)というのは、ゲーセンとしては、「なんだかなぁ」な部分があるので、そこにキッチリ配慮したカタチとなります。
言い方を悪く言えば、

BNEが無料で配りまくったバナコインで、ゲーセンの収益が下がる

という事にならないように配慮していると考えられます。
そのために、しばらくはゲームプレイにはあまり影響のない部分(カスタマイズなどの要素)での、バナコイン利用が主になるといえます。
今後、バナコイン専用モードなども最初に収益分配の説明をしてから搭載してくる可能性はありますが、ゲームプレイに関わる部分でのバナコイン利用はまだまだ先となりそうです。