ゲーセンスタッフも困る!応えたくても、できない要望「入店編」
こんにちは。
応えたくても、できない要望シリーズですが、意外と好評で、今まで2回ほど書かせてもらいました。
ゲーセンスタッフも困る!応えたくても、できない要望「景品編」
ゲーセンスタッフも困る!応えたくても、できない要望「メダル編」
「法律によって禁止されているんです」と、その場でお客さんにお伝えしても、なかなか伝わらない事が多かったりするのですが、こうした全く異なる場面で、文章に書き記して読んでいただくと、理解して頂ける事が多いようなので、本日は「入店編」を書いてみました。
よくある場面
小さなお子様と、親御さんのお客さん。
17時半くらいに店舗に来店され、18時頃にスタッフから退店のお願いのお声掛けを行います。
「わざわざ来たのに、まだ30分しか遊んでいない。子供は遊ばせないからいいだろう」と思い退店せずに、お子様ではなく親御さんが遊んでいました。
スタッフからは、再度のお声掛けを行います。
「子供が遊ぶわけではないから問題ないはずだ!けしからん!」
小さなお子様と言えど、幅ひろいですし、まだヨチヨチ歩きのお子様からある程度ゲームで遊べる世代のお子様まで幅広いです。
中には赤ん坊を抱っこしてきて、「子供は遊ばない(ゲームで遊べる年齢ではない)」から大丈夫!」という親御さんもいらっしゃいます。
ただどこのゲーセンも、それでも16歳未満のお客様に関しては、夕方以降の来店に関しては、申し訳ないながらも、お断りをしているのが通常と思います。
風営法(風適法)の基本的な考え方
何度か記載させていただきましたが、ゲームセンターはショッピングセンターや、スーパーの片隅で営業している場合を除いて、ほとんどが風営法(風適法)の対象となっております。
風適法のそもそも基本的な考え方が、
風俗営業に関する営業時間(営業開始時刻 – 午前0時または1時まで。ただし午前0時または1時 – 日の出までの深夜時間は都道府県により異なる)における酒類提供飲食店営業の許可を受けた店を除く。営業場所(住宅地や学校、病院)付近の営業を制限し、青少年(18歳未満)の立ち入りを規制することにより、風俗業務の適正化を図ることを目的としている。
wikipedeiaより
という考え方です。
対象の業態が1号〜8号まで分類されていて、ゲームセンターは8号営業となります。
つまり、基本的に風適法の対象業種であるかぎり、青少年の立入りは禁止されるべき。8号営業のゲームセンターについては、逆に例外として、時間制限を設け、立入りに特例を設けている。
という理解する方がしっくりきます。
遊ぶ遊ばない、遊戯するしないに関わらず、立ち入りは制限されるというのが基本になります。
遊ばないし遊ばせないから、子供を連れて入店したい!というお客さんの言い分もわかるにはわかるんですが、法律の基本的な考え方が、そもそも青少年の立入りを制限するものであるかぎり、お応えすることができないというのが、実情です。
保護者の方の理解を得られない場合も多い
ゲーセンも、ピンボールなどの時代からスタートし、インベーダー時代、対戦格闘ブームなどを経て、ショッピングセンター内に誘致されるような業種でもあり、健全化したし、お客様のイメージもかなり昔よりも改善されていると、手前味噌ながら思います。
そういったイメージをお客様が抱いてくださる事は、非常にありがたいのですが、逆に健全なイメージであるがゆえに、風適法に関する退店のお願いへの理解を得られない場合もあるのが実情です。
こちらの記事によれば、半分の方が「保護者同伴なら、もうちょっとくらいいんじゃないの?」と思って頂けているのがわかると思います。
なかには、「俺が法律だ!」と言わんばかりのジャイアニズムにあふれ、「俺が良ければいいんだ!」というお客さんもいらっしゃいますが・・・
お客さんを混乱させるもう一つの点
以前こちらのエントリー
24時間営業できるゲーセンとそうでないゲーセンの違いをまとめてみた
でも、紹介しましたが、ゲーセンには2パターンあり、風適法の対象となるお店とならないお店があります。
今回の立入り制限に関していえば、風適法上の規制ですので、ゲーセン自体が風適法の範囲外である場合には、当然立入り制限がないということになります。
これも、お客さんにご理解を得られにくい状況を生む理由になります。
お客さんからみれば、「A店(風適法の対象外のゲーセン)では18時以降に子供を連れて行ってもなんにも言われなかったのに、B店(風適法の対象範囲のゲーセン)では、子供を連れて遊びに行ったら、断られた!同じゲーセンなのに!」
と考えても不思議では無いですよね。
ただ、風適法の規制が無いからといって、「何時でも何歳でもOK」という店舗さんは少なく、各店舗さんで、自主的に立入制限を設けていることがほとんどです。
立入制限に関しては、ご協力をお願いするしかない
以上の事を踏まえても、お客さんからみたら「そんなもん知るか!」と考える事もあるかと思いますが、概ね夕方以降の16歳未満のお客様の入店、22時以降の18歳未満のお客様の入店に関しては、規制の対象となると考えていただければ、問題ないと思いますのでご理解とご協力をお願いします。