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2017.04.05

逆両替機はゲーセンにとって「メリットのほとんどない機械」

以前、こんな話を書きました。

コミケに両替機置いたら良いのに!というアナタのために、勝手にコストを計算してみましたよ

心ある優しい方だと、コミケの時にゲーセンで両替するのはやめようね!と拡散させてくれるのですが、コミケ云々の前に、「ゲーセンなら無料で両替できる」と思うのかどうか知りませんが、いろんな方が両替だけして帰るって事はゲーセンではよくある光景です。
大体どんなゲーセンでも、そういった「業務両替はお断り!」という掲示はありますので、一般的な話です。

逆両替機があることをはじめて知った

電卓 お金 経理

先日、こんなニュースを発見しました。

逆両替機・・・
正直にいって、この業界にいる私でも、「実機は見たことない」ですね。
と言うより、ユニカが販売していた事実も今まで知らなかったよ・・・

文中には、

 Twitterの反応を見る限りでは大きな需要があるようにも感じますが、ゲームセンターの現場では活躍できなかった逆両替機。

と書いてありましたが、本当に需要あるんですか?
需要があれば、継続してゲーセンに設置してあって、今頃もっと市民権を得ているハズなんですよ・・・
そもそも、新しい製品でもなんでもないですし・・・

逆両替機はメリット少ない

この逆両替機ですが、ゲーセンの立場から考えると、改めて

設置メリットの少ない機械

だと感じます。
その点について、考えてみましょう。

そもそも需要がない

そもそも、需要がないから、どのメーカーも製品として販売してないのだと思うので、個人的には、

需要がない

という事を主張したいですが、あくまでも個人的意見なので、それくらいで止めておきます。
ただ現実には、10円10枚を100円玉に替えたいというお客さんも店舗にはいらっしゃいます。
その時は、スタッフが手作業で交換するのが基本です。
こうした要望をするお客さんが多ければ、

ゲーセンの現場はかならず逆両替機を導入している

ハズなんですが、そもそも件数が多くないので、ほとんどの場合スタッフの手作業に頼っています。
どちらかと言えば、イレギュラーな処理といえます。
そういった意味で、導入するメリットは少ないです。

大量硬貨の入金は手数料が必要

もう一つ。
意外に思われるかもしれませんが、ゲーセンと言うのは、意外と

100円玉はお店から減らない

のです。
そもそも、お客さんが1000円から100円玉に両替した場合、そのうちの7〜8割位は再度ゲーム機に投入されます。
ですので、両替機で払い出した100円玉というのは、

ゲーム機に投入されて回収される率が高い

んですね。
それに加えて、お客さんが自分の財布にあった100円玉を投入すると、「100円玉はほとんど減らない(むしろ増える)」という状況は珍しくありません。
その代わりに、ゲーセンでは、1000円札の方が減っていきます。
これは100円玉とは反対で、1万円札及び5千円札を両替し、払い出した1000円札を全て使い切るというパターンが少ないという理由によります。
大体、回収されるのは2〜3割程度で、7割近い1000札はお客さんが持って帰ることになります。

そう考えると、ゲーセンは売上を100円玉で入金するのではなく、ほとんどお札(現金)を金融機関に持ち込んで入金することになります。
100円玉は店内で循環していると思って下さい。

100円

仮にですが、ここで逆両替によって、10円玉、50円玉が大量に発生したとします。
となると、この10円玉や50円玉と言うのは、ゲーセンとしては、

店内を循環する事なく、そのまま入金

することになります。
金融機関によるし、いろいろなパターンがあると思いますが、

大量の硬貨入金は手数料が必要

な場合が多いんですよね・・・
その為に、逆両替があまりにも多いと、手数料を支払わなければ成らないんですが、それが10円玉とかだと、3000円入金するのに300円必要とか、結構な手数料率になってしまう・・・

今後も逆両替機が必要となることはない

その2点で考えても、逆両替機のゲーセンにおける必要性はほとんどないと思われます。
そもそも、ゲーセンですら「電子マネー化」が始まっているので、両替という行為自体が減っていくんですけどね・・・

続・タイトーのゲーセンに電子マネー決済端末導入。未来を考えてみる編