VR施設が金脈?その通りだけど、ゲーセン経営者からみたVRが金脈の理由
先日、こんなツイートをしました。
運営は「イオンリテール」か。ゲーム本業じゃないところの参入があるとは・・・まさにバブってる感 越谷イオンレイクタウンに常設型VRアミューズメント。落下体験や乗馬にガチャピン挑戦 – AV Watch https://t.co/uDr2GXw2Td
— PORT24(ポート24) (@port24ho) 2016年10月5日
流通業界の巨人、イオンがVR施設を展開するというニュースです。
他業種からも、バンバンVRゲーム(?)に参入している様子をみると、本当に「VRバブル」感が出てきたなーと思います。
逆にいえば、VR施設ってそんなに参入障壁が高いわけじゃないって事もいえる。
そうすると、「ハード」の部分で強い会社は、より優位に立てる気がするんだけどなー。
アドアーズとグリーのVR提携発表!大事なのはハードだと思うけど・・・
VRでゲーセンは浮上するか?
そんな中、もう少しVRで儲けるという部分に踏み込んだ記事を発見しました。
有料会員しか読めない記事で、申し訳ありませんが、従来のゲーセンよりも客単価が高いから、ゲーセンの浮上の鍵となる・・・といった内容の文章が書かれています。
確かに、一般的なゲーセンよりもプレイ単価が高い(逆に「アトラクション」と考えるとそうでもない)です。
記事の筆者の方は、プレイ単価の高いゲーム機の導入で、ゲーセンの売上を引き上げることができる!というイメージを持っていらっしゃるようで。
ただ、我々ゲーセン経営者としては、こうした装置は現段階では、「アトラクション」として捉えている向きがあります。
アトラクションの場合、基本的に「日々繰り返しプレイする」事は考慮に入れられません。
多くて月に1回くらいの遊技頻度ですが、ゲーセンで導入するゲームと言うのは、極端に言えば「毎日でもプレイしたくなる」ことの方が重視されます。
そういった意味で、VR=ゲーセン浮上と考えるのは、まだまだ早計でしょう。
間違いなくVRは金脈
では、VR施設自体がゲーセンにメリットをもたらさないか?といえば、「そうでもない」という話が本日の主題です。
正確にいえば、
VRは、ナムコにとって金脈である
という話をしたいと思います。
まず、「ナムコ」について話しますが、ここでいう「ナムコ」とは、
ゲーセン事業を営む、バンダイナムコグループの「株式会社ナムコ」
を指します。
いってみれば、我々ゲーセンからみれば、同じ商売を営む商売敵です(笑)
こう書くと、
VR機器を遊べるのは、ナムコのお店のみだから金脈ってことですか?
と思うと思いますが、半分正解で、半分不正解です。
基本的に、今のところ(2016年10月)VRーZONEに設置してあるようなVR機器は、販売はされていないはず(私が知らないだけの可能性もありますが・・・)
そういう意味では、ナムコの独占事業としての価値はあります。
ただ、我々ゲーセン事業者から見たVR施設の魅力は、
テナントととしてのディベロッパーに対する付加価値の高さ
だと思っています。
例をあげてみましょう。
スキー滑降やホラー体験を最新のバーチャルリアリティ技術で堪能! VRエンターテインメント併設のアミューズメント施設が東海地区に初登場 namcoイオンモール長久手店2016年12月9日(金)オープン予定! | ニュースリリース | 株式会社ナムコ
業界的には噂になっていたので、驚きはないんですが、ここで重要なのは、
イオンにテナントとして入居する際に決め手となる価値
なんです、
我々、弱小ゲーセンは、大手ディベロッパーが開発するような物件にテナントとして入居する事は、まず無いですが、大手の場合は、集客が期待されている物件ほど、
テナントの独創性
というのが評価される側面があります。
言葉を悪く言えば、「経済条件が同じだったら、オタクなにしてくれるの?」というのを、ディベロッパーから求められる場合がある。
そうした際に、ナムコの場合は、
「お台場でやってたVR-ZONEの機器を移設します!」
と応える事ができるのが、大きな価値を生みます。
現状の、VR-ZONEの人気や話題性は、その他の業者(セガやタイトーなど)が簡単に乗り越えることのできない程に高まっており、純粋にゲーセン+αの付加価値では、その他の業者はしばらく勝負できないんじゃないか?と思うわけです。
つまり、
ゲーセンとして、商業施設に入居する際に大きな切り札になる
という事が、なによりの金脈じゃないか?と個人的に思っているんですが、違うのかなー?
勝手な想像ですから、真実はわかりませんけどね・・・