ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

Blog
2016.02.05

ゲームセンターの曲がり角「ゲームの進化と消費税対策」後編

さらに続きです。

ゲームセンターの曲がり角「ゲームの進化と消費税対策」前編

ゲームセンターの曲がり角「ゲームの進化と消費税対策」中編

前回、「ゲーセンは消費税対策に失敗した」と書きましたが、正確には

「高付加価値のゲーム機で、より多くの売上を確保しようとしたが、失敗した」

という理解です。
では、なぜ失敗したのか?という理由付けは後からいくらでもできます。
ただ、その理由に対してそれぞれどう対応するか?の方が大事なんですけど、その対応方法が今のところ見つからず現在に至ります。
3つの視点から考えてみましょう。

3つ

メーカーの視点

メーカーの視点で考えると、基本的に

「金額に見合う、高付加価値のゲーム機が開発できなかった」

というのが1つ理由に挙げられます。
例えば近年のヒット作で、三国志大戦があります。

三国志大戦

この三国志大戦ですが、三国志大戦→戦国大戦→三国志大戦4という具合に今後も含め新機種に変わっていきます。
例えば、この新機種に変わっていくと同時に、様々な機能やゲーム性が追加されるわけですが、それを筐体代もしくはプレイ単価に反映できるか?というと現実的に難しさが伴ってきます。

このご時世(消費税も10%になる予定も含め)なので、三国志大戦4に関しては、「基本プレイ400円」を設定することができるのかどうか?
当然ですが、設定した所で、お客さんに遊んでもらえなければ何ともなりません。
その強気があれば、筐体台を値上げすることもできるだろうとは思いますが、ゲームの付加価値が上がっても、その分をプレイ単価に反映するというのは実に難しいし、メーカーもゲーセンもかなり慎重になります。
圧倒的に面白いゲームだったら、1play500円でもお客さんは遊んでくれると思うのですが、

プレイ単価の高いゲーム機を開発しつづける

というのはメーカーにも、ゲーセンにも非常にリスキーな行為です。
本当かウソかわかりませんが、ボーダーブレイクなんかでも、元々は「バーチャロンのようなコックピット筐体」が元々アイデアであったとも聞いたことがありますので、そしたらプレイ単価はもっと高かったし、今でも現役で稼働しているような名作になったかどうかは誰にもわからないです。

ゲーセンの視点

翻ってゲーセンの視点で考えると、せっかくのプレイ単価の高いゲーム機を

「ダンピングによってプレイ単価を安くしてしまった」

とは、全ゲーセンの経営者が、「俺がやったんじゃねーよ!」と思いながら周囲に悪態をつくのが通例です(笑)
ユーザーにとっては、良い事では無いと思いますが、ゲーセンの運営側であれば、値下げするのはちょっとでも避けたいのが本音です。
特にゲーセンの場合は、通常の小売業のように、段階的な値下げではなく、100円2クレとか200円3クレとか、10%以上一気に価格が下げることしかできません。
この辺りも、PASELIや電子マネーならば回避もできますが、基本的なゲーセンであれば大雑把なクレジット変更になってしまいます。
せっかくの高単価なゲーム機で、お客さんがある程度満足してプレイしていたとしても、こうした競争でプレイ単価を下げてしまえば、なかなか元には戻りません。
ゲーム機が古くなるもしくは、飽きてくるなどの要素によって価格が下ることはある程度仕方が無いことだと思います。
ただ、本来は、高単価な分、次の高単価なゲーム機に投資する原資を稼ぎだして、さらに投資するという良い方向でのスパイラルに入るのが望ましいのですが、このスパイラルに入れなかった理由としては、プレイ価格の過剰な値下げも1つの要因としてあげられると思います。

お客さんの視点

最後にお客さんの視点です。
これに関して最も大きいのは、以前もコチラで書きました。

メーカーとゲーセンの対談で考えた、ゲーセンでの「ストレス」の話

従来は、ゲームをプレイする(遊んでみる)事に対して、まずお金を支払う事が条件でした。
それが、無料で遊べるスマホゲームなどによって、

「ゲームで遊ぶ事に対する対価の基準が大幅に下がってしまった」

事は事実だと思います。
若い世代は「ゲームに100円払うなんてくだらねー」って、平気で言いますから・・・(言われるとツライ(泣))
スマホやPCもそうですが、無料で遊べるゲームがあるので、相対的にまずコインをゲーム機に投入する必要のあるアーケードゲーム機は必然的に割高となってしまいます。
スマホのゲームが面白いとか、いつでも手軽に遊べるとかは、3DSなんかの専用機でもあまり変わらないので、実際には「コスト意識」が変わった事で、通常の100円でのワンプレイも「高く」なってしまったので、高単価のゲームプレイはより割高となります。

最大の問題

高単価ゲーム機が失速していく理由は、こんな所にあるのでは?と考える事は簡単です。
こうした状況に対して、

「それぞれに対してどんな対策を施すか?」

の方が問題なわけです。
これが、メーカーもゲーセンも色々考えますが上手く行かないんですね。
例えば、価格でも、GPやチケットなどの100円で1PLAYという価値に縛られない料金設定をしてみたり、メーカーでお客さんの動向に合わせて早めに価格設定を切り替えたり、場合によっては無料プレイを導入したり・・・
直近だと、この辺りが上手く行っているのは「Lord of Vermilion」が一番ですね。

LORD of VERMILION Re:3 – ロード オブ ヴァー ミリオンRe:3 | SQUARE ENIX

一度は、旧筐体で物凄く売上が落ちたりもしましたが、新しい筐体と新しいゲームに一新して、成果を上げています。
個人的には、こうした

「アーケードならでは」もしくは「アーケードでしかできない」

のゲーム性というのはどうしても、筐体の価格もプレイ単価も高くなりがちなんですが、他ゲームのコンソールに負けない為には、欠かせないジャンルだと思いますので、今後この分野でヒット作が出ると面白いんですけどね・・・