ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

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2015.06.16

アーケードゲームの全国大会を行うと必ず出てくる難問

アーケードゲームに限らずですが、ゲームの大会というのは、全国各地で結構開催されています。

直近で規模の大きいものだと、

『ウルトラストリートファイターIV』の大規模大会“STARTING OVER”開催! 100チーム超の頂点に立ったのは?

こんな大会が開催されたり、ポート24一社店でも開催されていますが、

エクサムカップ2015

スクリーンショット 2015-06-15 21.02.16

こちらの大会が開催されたりしています。
興味のある人は当然しっていると思いますが、ほとんどの方は知らないと思います。
他にも、家庭用ゲームの大会でも、

GODSGARDEN(ゴッズ ガーデン) – 格闘ゲームでのコミュニケーションを世界中に

こんな形でも、多数開催されています。
そんな中、少し前ですが、こちらの大会が開催されました。

『機動戦士ガンダム EXTREME VS. MAXI BOOST』 PREMIUM DOGFIGHT 2015

スクリーンショット 2015-06-15 21.02.41

基本ユーザー数の多いタイトルでの公式大会で、海外勢の参加もあり、最も盛り上がるゲーム大会の1つですね。

アーケードゲームの全国大会の基本

このPREMIUM DOGFIGHTもそうですが、こうしたアーケードゲームの全国大会と言うのは、基本的に

店舗大会(全国各地のゲーセンの立候補)

エリア決勝大会(店舗大会での優勝者を集めて、そのエリアでの優勝者を決める)

全国大会本戦

という形が一般的です。

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タイトルによっては、設置店舗の数が少なかったり、立候補してもメーカーからお店の指定があったりと色んなパターンがありますが、概ねこのように全国大会を行います。
ただし、今回のPREMIUM DOGFIGHTに関しては、設置店舗もユーザー数もかなりの数になりますので、かなりの数の店舗で店舗大会も開催されておりました。

そんな大会について、高名なブログでこんな公開がされておりました。

「公開質問集」について

ゲームの詳細については、私は全くわかりませんが、大会に関する運営面について横槍ですが、考えている事を書いてみます。
回答にはなっていないと思いますけどね・・・

アーケードゲームの大会の難しい点

質問をそのまま引用してみます。

店舗による運営スキルおよび環境のバラつき

1.今回、一部のエリア予選・エリア決勝開催店舗で運営の不備やルールの混乱などが見受けられましたが、
例:辞退者が急遽出てエリア予選準優勝のチームに「エリア決勝開催1時間前」にエリア決勝繰り上げ進出通知が来た

例:エリア決勝開催店舗が大会直前までチームシャッフルで運営していて、エリア決勝開催店舗が「そういう設定にしているので変えられない」と頑なにチームホールド設定での練習プレーをさせなかった

上記の点も含め、どう思われていますでしょうか。

これについてですが、お店側から考えても、メーカーとしてはどうしようもない事だと思います。
こうした店舗におけるゲームの大会について、正直に申し上げて、運営するスキルや環境が法人もっと言えば店舗ごとにかなり異なるのが現状です。
例えば、A店では、当該ゲーム機に詳しいスタッフがいて、大会運営に関して、事前に主催者に確認などを行い滞り無く運営できても、B店では、当該ゲーム機の事は全くわからないスタッフが、大会の開催を本社の指示で行うというケースもあります。
こうした場合に、A店とB店では、大会運営に関して大きく差がでる結果となります。
他にも、そのゲーム機の設置環境や台数など、様々な要因で店舗ごとに異なる部分は多いです。

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この辺りは主催者(この場合はメーカー)としては、なんともすることができない事情となります。
厳密にいえば、当該ゲームの事をよく知っているスタッフが居る店舗を大会の開催店舗とする方がベターかもしれませんが、そうしたスタッフの経験や知識と、店舗の設置台数やアクセスの利便性等は、必ずしも両立しないのがミソな部分です。
メーカーによっては、立候補があっても、普段からそのタイトルで大会を頻繁に行っているという面を重視する場合もあり、この辺りは、メーカーも上手くやりたくてもイマイチできない・・・というのが本音ではないでしょうか。

PREMIUM DOGFIGHT位の大規模な大会になると、参加店舗数も多いので、運営の不備やルールの混乱など、防ぎようがない部分もあるというのもあります。

バラつきのない大会運営とは

再び質問の引用です。

2.近年、他社のタイトルが「賞金付き大会」(風営法の関係でゲームセンターで予選を行わず、一発勝負により優勝者を決め上位入賞チームに賞金を贈呈)を開催し、プレーヤーを増加・繋ぎ止める施策に出ていますが、EXVSシリーズでも(もしマキシブーストでも2回目のPDFがあれば)賞金付き大会として実施したいという意向はあるのでしょうか。

こちらの質問については、メーカーの回答はわかりませんが、先ほどの大会運営スキルのバラつきの延長線で考える事ができます。
賞金付き大会については、何度も取り上げていますが、そのメーカーの持つ意図については、第1には、そのゲームを盛り上げる事という意図があります。
賞金付き大会がないよりも、ある方が盛り上がるのは当然ですね。

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質問内にもありますが、賞金付き大会については、風営法上ゲーセンで開催することは不可能です。
従って、メーカーが別の場所を借りて、独自に行う事が多いのですが、メーカー自身が独自に別の場所で行うことで、バラつきのない運営スキルや環境で大会を運営することができるのが、メーカーとしてもユーザーとしても望ましい事になります。
賞金がかかっているので、ルールや運営を厳密に行わないとトラブルを招く可能性も高いので、メーカーとしては、自社のスタッフやコントロール下で大会を行うのは当然だとも言えます。

この辺りは、セガの場合は自社店舗も相当数あるので、ある程度バラつきを少なく運営することも可能ですが、その他メーカーでは店舗数が少ないのでタイトーぐらいならまだ可能と思いますが、バンダイナムコではチョット難しいでしょう。

バラつきを無くす1つの方法

以上のことから、アーケードゲームの全国大会を行う事の難しさに、店舗による環境やスキルのバラつきというのは確実に存在します。
これをどうクリアしていくか?という話だと、1つはスクエニのこちらの「プロ店員」の施策はありだと思います。
プレイのスキルやお客への指導はモチロンですが、こうした大会運営のスキルについても、「プロ店員」ならではの部分があるとバラつきは減ると思われます。
ですので、DISSIDIA FINAL FANTASYでの「プロ店員」が、どんな活躍をするのか?が今後楽しみです。