ゲーセンでも「賞金付ゲーム大会」が開催できる日はくるか？世の中は少しずつ変わってます

なんだか盛り上がりを感じないのですが、この一月くらいで、アーケードゲームの大きな大会が開催されていました。
以前、こちらで紹介したセガのタイトルの2つの大会です。

両者ともに、優勝賞金が200万円と高額かつ、アーケードゲームの大会としては珍しい賞金付き大会ということで、注目されました。
でも、実際に店舗で運営していても、なかなか注目を浴びないもんですね。
開催が決まっても、店舗としては売上に変化はないような・・・
実際に開催後に、ユーザー動向に変化があったかを、今度セガに確認しよう。

ゲーセンでの賞金付ゲーム大会は違法

そもそも、なぜこうした大会が開催されていないかといえば、風営法でゲームの結果による物品の提供は禁じられているからです。

（遊技場営業者の禁止行為）
第二十三条　第二条第一項第七号の営業（ぱちんこ屋その他政令で定めるものに限る。）を営む者は、前条の規定によるほか、その営業に関し、次に掲げる行為をしてはならない。
一　現金又は有価証券を賞品として提供すること。
二　客に提供した賞品を買い取ること。
三　遊技の用に供する玉、メダルその他これらに類する物（次号において「遊技球等」という。）を客に営業所外に持ち出させること。
四　遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行すること。
２　第二条第一項第七号のまあじやん屋又は同項第八号の営業を営む者は、前条の規定によるほか、その営業に関し、遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない。
３　第一項第三号及び第四号の規定は、第二条第一項第八号の営業を営む者について準用する。

こちらのページより

このように、第23条第2項で明確に、8号営業（ゲームセンター）で賞品の提供をしてはならない事が書かれています。
風営法で許可を取ったゲームセンターでは、賞金付きゲーム大会は開催できないけど、それ以外の場所なら開催できるという事で、上記2つの大会もメーカーが主催（大雑把にはセガですが、法人としてはアーケードゲームメーカーの「セガインタラクティブ」とゲーセン運営の「セガエンタテイメント」に別れています。こちら参照）して、場所もゲームセンター外を選択することで、開催が可能。
という解釈で間違っていないと思います。

キチンと警察に申請して許可を取った「ゲーセン」ができなくて、それ以外ならできるというのも不思議な話なんですが・・・

ゲーム大会で賞金を提供する流れが加速

そんな中で、ますますゲーム大会に賞金を提供して面白くしようという流れが加速するニュースを発見。

ゲームの新たなエンターテイメントを　史上初「賞金付きゲーム競技リーグ」を送り出すワンダーリーグを直撃

「ワンダーリーグ」は、ゲーム業界初の試みとなる、スマートフォンでの賞金付きゲーム競技リーグです。この競技リーグではシンプルなカジュアルゲームで毎日ランキングを競う「プライズリーグ」と、半年に一度のペースで開催する優勝賞金30万円の「トーナメントリーグ」を軸に、スマートフォンゲームに新たな楽しみ方を提供していくと言います。

中略

目標はモバイルでのeSports。他社との連携も視野に

引用記事より

スマホ版の賞金付きゲーム大会を行う専用のソフトを開発するという話ですね。

流石に、海外で行われているe-sportsの用に、複数人で何時間もプレイしないといけないタイトルを、スマホで遊び続けるのは難しいので、ライトに遊べるゲームで賞金付き大会を開いていくようで、当然「ぷよぷよ」とか「テトリス」とかでもオモシロそうですよね。
自分の好きなパズルゲームとか、「ちょっとやってみるか」とも思えるし、それこそ「パズドラ」とかだったら、かなり流行しそうな気もします。

ゲームに賞金をつけることが自然な流れに

引用記事の中で、「文化をつくりたい」とのお話をされていますが、まさに「ゲーム大会に賞金をつけることが自然」と捉えられるような文化が出来上がれば、ゲーセンでの賞金付き大会についても、容認される時が来るのでは？
と淡い期待を頂いております。

あえて悪い言い方をすれば、「様々なゲーム大会で賞金がでることで、ゲーセンでのゲーム大会にも賞金をつけることがなし崩し的に容認される」事もあり得ると思います。
現在風営法の改正も少しずつですが、前進しているので、それと同じく、ゲーム大会での賞金の提供も今は「風営の許可を取った店舗では開催できない」のが逆に、「風営の許可を取った店舗だから開催できる」というカタチになると、既存のゲーセンには恩恵もあると思います。
キチンと行政の指導の下で営業許可をとった店舗は、賞金付きゲーム大会は開催できなくて、そうでない店舗が開催できるようになってしまったら本末転倒ですよね・・・
ゲーセンで賞金付きゲーム大会が開催できるようになるには、まだまだ時間がかかると思いますが、少しずつ「ゲームで賞金」という事が自然に浸透していく事を期待しています。