ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

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2015.04.21

DISSIDIA FINAL FANTASYの商談会「コミュニティ」がキーワード

アーケードゲーム業界を賑わしている待望の新製品と言えば、「DISSIDIA FINAL FANTASY」です。
先週末には、全国の3店舗でロケテストも行われ、FFここにあり!といえるくらいに賑わったようです。
参加した方もいるのでは?と思いますが。

ロケテストレポートは、こちらの記事にありますので、詳しい事はこちらをごらんください。

いよいよ本日から! ロケテ版『ディシディア ファイナルファンタジー』で差をつけるプレイリポートをお届け!【動画あり】

発表会とは別の商談会

先日アップした内容では、発表会に参加したので、その時のレポートはこちら。

ゲーセン経営者が独自の視点で書く「DISSIDIA FINAL FANTASY」製品発表会レポート

この時は、新製品を発表する会でした。
本日参加してきたのは、商談会です。
商談会とは、その名の通り、ゲーセンとメーカーが商談をする会です。(当たり前)
通常のゲーム機の場合は、大体この商談会と発表会を兼ねて新製品展示会を行ったりするのが通例ですが、そこは天下のFFということで、発表会と商談会を別々に開催するという、スクエニの気合が見て取れます。
私のように地方から参加する場合は、一緒の方が助かる!というのは内緒です・・・

とはいえ、実際にゲーム機をプレイできるのはこういった機会がないとできないので、バイヤー達は実際に参加し、プレイした上で、購入検討に入ります。

実際に私もプレイしてみましたが、難しいんですね・・・
操作を覚えるだけで精一杯でした。
ボタンの数が、プレステのコントローラーと同じだけあるので、普段プレステをやらない私としては、覚えられない・・・
ただ、ロケテストでは、ほとんどのお客さんがすんなりプレイしていたという事で、PSPの旧作をプレイしていたプレイヤーはすんなり入っていけるし、普段からプレステに馴染んでいる人なら、難しくないようです。

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営業マンもオッサン、私もオッサンなので、アカンのでしょうね・・・
ネコに小判とはこういうことか?

間プロデューサーの挨拶

当然、プロデューサーの間さんも会場にはいらっしゃいまして、1日に3回のプレゼンテーションを行うという事で、そちらも聞かせて頂きました。
最初に出てきたのが、謝罪!という恐ろしいプレゼンでした・・・
我々ゲーセンに向けて、家庭用の発売に関しての謝罪でした。
何のことかわからない方は、私の前回レポートも参考にしてみてください。

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謝罪といっても、こんな風に土下座したわけじゃないですよ!念のため。
簡単に説明すると

「アーケード向けに作成しているので、現段階では家庭用の発売に関しては何も進んでいない状態。ただ、いずれ家庭用ソフトも発売すると思いますが、まだまだPS4のハード自体の普及台数が物足りないと考えているので、しばらく先になる。1年と申し上げたが、1年後にスタートして即発売となるわけがないので、ご安心ください。」

例によって私なりの超意訳が含まれているので、正確でないかもしれませんが、概ねこんな内容だったと思います。
個人的には、

「あの場で、あんな風に話をふられたら、答えざるを得ないし、1年後に出します!と言ってくれれば、それを基に購買判断をするだけなので、別に謝る必要ないのに・・・」

と思うんですが、どうなんでしょう?
「8ヶ月後に家庭用ソフトを発売します!」と堂々と宣言して、アーケード版を発売するタイトルもある位なので、別に構わないんです。
某ソフトのように、「家庭用ソフトはしばらくしてから発売です!」といいながら、海外版を発売したりする方がお店はキツイですよ・・・

コミュニティがキーワード

その後、鯨岡ディレクターからの製品説明もありましたが、その説明の中で「アーケードに注力する」という考えを、より理解できる説明が有ったので、ご紹介します。

鯨岡ディレクターは今回のアーケード化に対して、

「家庭用ソフトであれば、一度ソフトを売り切ってしまえば、その後に面白さを追加することは難しくなるので、コミュニティを長く持続させることが難しい。現在はDLC(ダウンロードコンテンツ)モデルもあるが、家庭用のDLCに関しては、どうしても購入者と非購入者に差がつきすぎてしまうので、これもコミュニティの維持・拡大という面では一長一短。その点、アーケードであれば、持続的にコンテンツを全てのユーザーに展開できるので、コミュニティの維持・拡大には最適だと判断した」

というような発言をされていたと思います。(超意訳なので、間違っているかも・・・)
ユーザーとしては、「それならDLCで無償でダウンロードさせろよ!」と思うかもしれませんが、そこはビジネスなので、無償でDLC配布しまくるというのは、不可能でしょう。
こうした発想は今までのアーケードには無い発想なので、面白いですね。

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ただ、こうしたコミュニティを育てるというのは、非常に根気の必要な作業だと思います。
メーカーも、売上がイマイチでも踏みとどまってコミュニティを維持・拡大するための施策を打ち続けないといけないし、ゲーセン側でも売上が下がってきた時に、値下げで売上をカバー!という方向ではなくて、踏みとどまってコミュニティを根気よく育てる行動をとらないといけない。
また、都市部と郊外でも出来上がるコミュニティのボリュームや数にどうしても差がついてしまうので、特に地方郊外の場合はコミュニティができたとしても、明確な対価を得られるかどうか?と言うのは、ネックになると思います。

そういった意味でも、コミュニティ育成に対するお店のスタンスは重要だなー、と考えながら帰路につきました。
それより何より、女性客にこう思われている時点で、導入以前の問題だから、なんとかせねば!