ゲームとニコニコ動画は切り離せない。「ニコニコ哲学」を読んだ
現在、ゲームの世界にとって、ニコニコ動画というのは、もはや切っても切れない縁というか、相互補完的に役割を持っていると考えています。
ゲームの世界に実況や解説含め新しい楽しみ方を提供して、その中からスターが生まれたりして、今までとは異なるゲームの楽しみ方を提供しています。
「JAPAN GAMER’S LIVE」のむこうにみえる次のゲーセンのカタチ
でも書きましたが、「見せる(魅せる)楽しみ」や「見る楽しみ」を日本で広めたのは、間違いなくニコニコ動画だと思います。
動画にコメントを付けられるという点でも、共通体験として楽しめます。
そんなドワンゴが、次に仕掛けるのが「闘会議2015」です。
ニコニコ動画の中でも、特にコンテンツとしてのゲームに注力しているという感じでしょうか。
オンラインで作った「場」を、オフラインに展開していく。
今までのゲームショーと異なり、「コンテンツを売る側」が「売る」為に行うんじゃなくて、全く関係ない中立な立場から行うんだから非常に斬新だな、と思ったりします。
そんな、ドワンゴですが、現在はKADOKAWA・DOWANGOとなって大きな会社となりましたが、元々はドワンゴという会社。
その社長である川上社長とのインタビューをまとめた本がこちら。
プラットフォームとコンテンツの関係性
最も印象に残ったのは、プラットフォームとコンテンツの関係性です。
元々、着メロを販売する事を行っていた経験から、プラットフォーマーはコンテンツを値下げして、拡大しようとする、という話をされていました。
ドコモ、au、ソフトバンクの競争の中で、着メロの価格をドンドン下げて、ユーザーを確保しようとする。
なぜなら、着メロの価格が下がっても、携帯電話会社には一切のリスクがないから。
その値下げに対して、戦っていたという話が出ていました。
だから逆に、コンテンツとプラットフォームの両方を作る任天堂のような存在が強いんだ、という事もありました。
これは、現在のゲーセンにも同じことが言えると思います。
こちらのエントリーでも書きましたが、
アーケード向けのゲーム開発がメーカーにとってベターだと思う話
アーケードもメーカーに取って、プラットフォームとコンテンツを同時に作り、発売できるビジネスです。
ハードの価格を高額にし、1発売切のビジネスを展開するも良し、ハードの価格を下げてソフト使用に課金をし、大きく広げてジリジリ売上を上げるのも良し、とメーカー側で自由に設定できる。
この辺りも、メーカーにとっては、アーケードのビジネスの利点ですね。
成熟したコンテンツビジネスの解説
また、ゲームに特に言えることとして、成熟したコンテンツビジネスの特徴についてもお話しています。
成熟したコンテンツビジネスではコンテンツそのものでなく、「ブランド」が評価されるようになる。
簡単にいうと、続編が売れるという事です。
確かに、今でも例えば、appstore内のランキングで、ドラクエ4がランクインしている状態は、その通りですよね。
ゲーセンでも未だに、バージョンアップしたゲームの売上が堅調だったりしています。
こういった状況に、無名のゲームやクリエーターがポッと作品を出しても、売れないもしくは売りにくいという状況になる。
売れないもしくは売りにくいから、値下げを行い、売りやすくしていく。
その先には値下げ競争だけが待っている。
この辺りも、現在のゲーセンの状況をよく表しているなと感心しました。
ゲーセンもかなりの成熟市場です。
新しいゲームがでても、すぐには売れないしメーカーもなかなか売りにくい。
売れないもしくは売りにくいから、値下げをおこない、その先には値下げ競争が待っている・・・
全くもって同じ構図です。
そんな中で、ファンを貯められる仕組みを作っているのが、ニコニコだという話に繋がって行くのですが、ゲーセンも同じイメージですね。
その店舗のファンを貯めていかないと、値下げ競争の餌食になってしまうよ、とおっしゃってるわけですね。
ファンを貯める=ブランド化するとも言ってますが。
ファンになってもらう要因に、立地、サービス、品揃えなどなど、色々あるわけです。
店舗側はファンを集めるために何をするか?を常に考えなければいけませんね。
店舗はニコニコを活用できているか?
賛否両論あるにしろ、まさにニコニコ哲学というものを学べる一冊になっています。
よくよく考えると、まだまだゲームセンター自体がニコニコ動画を活用している事例はまだまだ少ないです。
メーカーさんは、個別にゲームタイトル毎、もしくはもっと言えばキャラの立ったプロデューサー毎にニコニコ動画を活用している事はありますし、ゲームプレイヤーにしても、実況や解説などで有名に成った方もいます。
それに対して、ゲーセン自体が「人が集まった時の楽しさ」とか「来店して皆で遊ぶ楽しさ」みたいなコンテンツを作成して配信したら面白いかな?
とも思います。
世の中には、ヘンテコなイベントしているお店もありますんでね・・・
【クリスマスイベント第二弾!】
12/24(水)20時~ ネシカランダム大会
12/25(木)20時~ アクションゲーム検定大会
さらにあの有名KOFプレイヤーも参戦!?
クリスマスはポートへGO!
POP完全版できました! pic.twitter.com/Vju9jNEhel
— ポート24 八事店 (@port24yagoto) 2014, 11月 25