プリクラの用紙統合について。地味だけどビックなニュースだったり。
世の中にプリクラという商品が発売されて、20年以上経過しました。
20年を経てなお、世の中からなくなる事無く存在し続ける商品というのは立派なものです。
そのカタチやビジネスモデルなんかは徐々に変わってきたんですが、正当進化していまでも、世の中に受け入れられています。
プリクラが「データビジネス」になっているのを知っていますか?
そんなプリクラですが、最大手メーカーである「フリュー」さんが、近年東証一部へ上場を果たし、個人的には「これ以上盛り上がる事はないのかなー」なんて思っています。
最近、売上良くないんす・・・
圧倒的ライバル「SNOW」
プリクラのライバルというのは、最近だと「スマホ」です。
「スマホ」によって、自撮りして、プリクラでしかできなかった「盛り」をして、あっという間にSNSにアップする・・・
こうした遊びが限りなくタダに近い金額で出来るので、プリクラは改めて押されていると思うわけです。
こうした「プリクラに類似するアプリ」の筆頭が「SNOW」ですね・
こうしたアプリで、圧倒的にシェアをとったアプリってのは珍しいので、流行ったといえるのですが、コレを維持するのが大変なんでしょうね・・・
新しいアプリがでたら、あっという間に駆逐されて、ユーザーは次に移っていってしまいます。
そんな、スマホと決定的にプリクラが異なるのが、
用紙という現物が手に入るかどうか?
です。
この部分に競争力があるのかないのか?は議論の分かれるところなんですが、実際にプリクラメーカーに聞いてみると、「用紙の排出がないプリクラは成立しないし、人気も出ない」と言われます。
某大手メーカーから、そういったプリクラが実際に発売になった(用紙の排出の有無を選べる)んですが、もはや「我々はプリクラを2度と作らない」とまで言わしめる黒歴史・・・
話がそれましたが、そう考えると、「用紙の排出」というのが、少なくともプリクラにとって「必要」であり、今後もなくなることはないといえます。
用紙の統合という地味にビックニュース
そんな、プリクラ用紙の事で、地味ながらも、ビックニュースがとびこんできました 。
プリクラの用紙の統合です。
どういうことか?というと、旧来プリクラというのは、
1機種につき、専用用紙が必ず存在する
というのが一般的なルールというか、慣習というか、そういうもんでした。
その理由はメーカーに言わせれば、
機種ごとに、サイズや光沢など、適正な物を選択しているから
という話です。
プリクラの機械が異なれば、用紙も異なるのは当たり前でしょ?ってことなんです。
プリンターのインクみたいな感じです。
したがって、我々ゲーセンは、プリクラの機種交換をする度に、「用紙も全て全交換」というのが通例でした。
そのために、役目を終了したプリクラに関しては、撤去の際に用紙も全て破棄することになり、無駄が発生してしまう。
これはゲーセンとして大きなデメリットだったわけです。
しかし、上記に引用したように、今回の様に、プリクラの用紙が統合されれば、そういった
機種交換に伴う用紙の廃棄といったリスクは軽減される
事になります。
地味なことですが、大手になればなるほど、こうした在庫の削減とか破棄の削減というのはコストメリット大きいと思います。
また、メーカーの利益は「用紙の販売及び会員収入」から生まれるパターンがほとんどなので、当然、用紙の統合というのは、
用紙の販売数が減少する
という、メーカーデメリットがあるので、「思い切った事をしたなー」と思うわけです。
メーカーパワーの低下の証拠でもある?
しかし、仮にですが、
機種ごとに、サイズや光沢など、適正な物を選択している
という事を、そのままメーカーのいう額面通りに捉えるならば、こうした用紙統合を行うというのは、
機種ごとに適正な物を選択する開発力が低下した
とも言えると思います。
本当に、「機種ごとに最適な物」を選んでいるのであれば、用紙を統合してしまうことは、「最適な物を選択する努力をしない」という事の裏返しにもなりかねないし、今回の場合は、既に発売された機種に関してですが、それぞれ2年位の間に「新製品」として発売していた製品です。
それが、「同じ用紙でもいい」と後出しで発表するというのは、「本当は最初から最適な物を選択してなかった=ずっと同じ用紙だった」んじゃねーの?って思ってしまうんですよね・・・
まぁこの機会に、共通でも同じ品質を保てる用紙を発売するのかもしれないし、真相はわかりませんが、地味にビックなニュースであることには違いありません。
ユーザーから受け入れられるなら、この路線が進む事でゲーセンにデメリットはないので、良いんですけどね・・・