2016年を振り返って考える。プライズゲームの好調と中間層の「オタク化」
あけましておめでとうございます。
本日は、2017年最初のブログとなります。
皆さん、おそらく正月なのでノンビリと過ごされていると思いますが、ゲーセン業界はモチロン仕事です!
特に今年は、「艦これアーケード」「ラブライブ」「三国志大戦」と、S級タイトル揃い踏みの年末年始ですので、期待しているんですが・・・
それに、今年は正月休みが短いという事で、明後日にはもう仕事だ!という方も多いようです。
とあるメーカーなんて、今週にアポイントを入れてくる気合があるもんね!
例年だと、年明けてから、新年の挨拶を〜ってのが流れなんだけど・・・
2016年の意外な部分
新年一発目という事で、何を書こうか迷ったんですが、昨年のちょっとした振り返りからはじめてみようと思います。
先日この記事を紹介しました。
【年末企画】「艦これアーケード」人気でゲーセンの売上が急浮上? – GAME Watch
タイトルだけ読むと「また艦これアーケード話か」と思うかもしれませんが、業界人にとって重要なのは、そこではありません。
引用すると、
「アミューズメント・ジャーナル」編集部によると、「これから年末年始を迎えますし、おそらく今年度に関しては前年の市場規模を上回る額になるのではないかとみています」とのこと。その根拠は「艦これアーケード」だけでなく、プライズ(景品)ゲームが好調だからと指摘する。実は、冒頭に数字を引用したアドアーズおよびイオンファンタジーの店舗は、「艦これアーケード」を設置していない。つまり、これらのオペレーターの売上を支えたのはプライズゲームだったことになる。
以前のエントリーでも書きましたが、実は、2016年に業界的に最も堅調だったのはプライズ売上です。
プライズゲームと言うのは、ほとんどのゲーセンに設置されており、多くの店舗にその恩恵があったと思います。
夏頃よく関係者で話していたの話題は、
「艦これとプライズの両輪」
がゲーセンの好調の要因でありました。
実際に、各社プライズコーナーを拡張し、メダルやビデオのコーナーを縮小するという手段で、店舗全体の売上が向上するという話は多く聞きましたし、ある意味、売上が低調なメダル機を排除して、プライズ機にシフトするというのは、2016年においては、大正解でした。
なぜプライズが好調だったのか?
しかし、ここからが問題ですが、小見出しにある通り、
「なぜプライズが好調なのか?」
という事に、実は明確な答えがでていません。
2年ほど前にもプライズジャンルが好調だった事がありました。
その際の要因は、
妖怪ウォッチの爆発的なブーム
によって、プライズゲーム全体の売上が伸びたということはありました。
ただ、2016年に限っていえば、
世間を巻き込む程の爆発的なヒット商品がないにもかかわらず、プライズゲームが好調であった
というのが従来と異なる所。
では、その要因はなにか?というのを、昨年いろんな人と話しましたが、未だに明確な答えはありませんし、わかりません。
ただ、これじゃないかなー?みたいなのは、いくつか仮設がありますので、紹介します。
1.高齢者のゲーセン通いが増えた
これは、何度かニュースに取り上げられたりもしましたが、昨年話題になりました。
アミューズメント型福祉施設が規制される?娯楽とギャンブルの境界線はどこにある?
ボケ防止にいいとか諸説あるわけですが、こうした高齢者層の流入によって、プライズゲーム全体の人口が増えて、売上が増えたという説はあります。
「孫にお土産で渡す」とか、もっともらしい話も聞きますが、この要因によってプライズゲーム全体の売上が伸びたとしても、明確に検証はできないので、明確な要因とは言いにくいです。
2.風営法改正による年少者立ち入り緩和の影響
最初に引用した記事だと、
今年の6月23日に施行された改正風営法により、一部の地方を除き保護者同伴であれば年少者も夜間の入場ができるように規制が緩和されたが、こちらも市場回復の効果はあったのだろうか? 「アミューズメント・ジャーナル」編集部によると、「業界全体ではプラスに働いていると思います」とのことだったが、筆者はそのような印象は持っていないというのが正直なところだ。
との話ですが、筆者の方の印象とは逆に大きく恩恵を受けている店舗もあります。
例えば、
シネコンや他業種との併設店舗
です。
特にシネコンとの併設店なんかは、その影響は多大だと思われます。
子供が立ち寄る可能性があって、24時まで営業している店舗となると、ニッチですが多少の恩恵があることは想像できます。
郊外店舗とSCにおいて、影響は少ないと思いますが、恩恵を受けている店舗もあるはずで、そうした恩恵を受ける可能性が高いのもプライズゲームだと言われれば説得力はあります。
3.中間層の「オタク化」h3>
これは、私が勝手に思っていることですが、今までのオタクよりもオタクというのが、ライトになっている気がします。
例をあげれば、昔はオタクと言うとこんなイメージでした。
こうした方が、例えば、「フィギュアをコレクションしている」というと、それは尋常じゃないほど、「ドン引き」した視線で見られたものです。
ところが今や、アニメファンなどの拡大によって、比較的寛容な職場であれば、「会社のデスクまわりにフィギュアを飾る」とかそういった「オタク独特の行動」だったものが、一般的な行動になってきています。
こうした、中間層が「ぷちオタク化」することで、コア系のプライズの売上が伸びているというが私の仮説です。
プライズジャンルで言えば、コア系プライズを取るユーザーが増えたというのがあるのではないか?と考えています。
理由がわからないが今年も続くのか?
いろいろと考えてみましたが、こうした要因が複合的に重なって、プライズゲームの売上が伸びているとすれば、2017年も同じ様に伸びていく可能性は十分あります。
ただ、どこまでも伸びるわけではないので、どこかで頭打ちになる可能性もありますけどね・・・
11月の売上をみると、頭打ちになった気も・・・
11月悪いなー https://t.co/oOfjh6mffp
— PORT24(ポート24) (@port24ho) 2016年12月13日