メダルゲームは終わったのか?という疑問について考えてみる 前編
本日より8月です。
スッカリ夏休みで、今年は猛暑って言われてたはずなのに、そんなに暑くない気がするのは私だけでしょうか?
ゲーセンにとっては、夏休みというのは、小さなお子様が、暇を持て余して遊びに来る休み期間で、一部の店舗を除き客数が増える時期です。
お盆休みになれば、家族で暇を持て余して皆さん揃って遊びに来ていただけるので嬉しい時期です。
家族向けの定番ゲーム機の2大巨頭
そんな一般のファミリーのお客様が来店した時にゲーセンで遊ぶゲームの代表例といえば、
・プライズゲーム(UFOキャッチャーなど)
・メダルゲーム
の2つがメインとなります。
どんなゲームセンターでも、少なくともどちらかはジャンルとして導入しているのではないでしょうか?
この2つのジャンルですが、ハッキリ言って、業界内では明暗がくっきりと分かれています。
プライズゲーム ◯
メダルゲーム ☓
と言っても過言ではないと思います。
それくらい、メダルゲームは厳しいんですが、それについて、メダルゲームのプロとも言える店舗さんで、こんな風に書いてらっしゃいました。
メダルゲームは終わったのか?① | 埼玉ふじみ野のゲームセンター|Bayon(バイヨン)
メダルゲームは終わったのか?② | 埼玉ふじみ野のゲームセンター|Bayon(バイヨン)
バイヨンさんといえば、メダル、メダルといえばバイヨンと言うくらいにメダルに特化した店舗さんなので、こういった
プロが言うんだから間違いない
です。
なるほどなぁと思うわけですし、確かに、メダルゲームを推すってのもメディア的に難しいんでしょうね・・・
射幸性が高い=運の要素が多分にあるという事で、その他のゲームと違い実力本位の勝負にもなりにくいので、「e-sports」的な盛り上げも不可能だし、「ただの運ゲー」とか言われそうですし。
そういえばん、某馬のゲームは、TVでCMとかやっちゃったりしましたが、どれだけの人にリーチしたんでしょうねぇ・・・
スターホース3ムービー集(CV若本紀夫) – ニコニコ動画:GINZA
何度見ても素晴らしいCMだなー(棒)
メダルゲームは終わるべくして終わっている
そのバイヨンさんのブログにこう書かれています。
置いてあるゲームは昔のままなのにメダルの価格は安くなってしまった。
しかし利益は出さなければいけない。
この状況でまずメーカーがやる事は何かといえば1,000円500枚の状況でも利益が出るマシンを開発して売る
まあ、当たり前ですよね。
最近のメダルゲームで言えば「スターホース3」とか「北斗の拳」、ちょっと前で「ガリレオファクトリー」なんかはまさにコレで、そもそも50枚や100枚のメダルで遊んでもらおうと思ってません。
この点に関しては、私自身は、ちょっと違うと考えています。
メダル単価が安くなったので、それに対応したゲームを開発したのではなくて、
より沢山メダルを使用するゲームを開発した結果、少しの枚数では遊びづらいゲームになってしまった
のが正解だと思っています。
そもそも、店舗がメダルゲームの売上をあげようとすると、何をするか?というと答えは2つしかありません。
・値上げをする(1枚当たり単価を上げる)
・お客さんに使って貰う枚数を増やす(一人あたりの消費枚数を上げる)
の2つのパターンが考えられます。
この中で、選択肢として、最初の選択肢を選んだお店って多分存在しないので、要は
メダルの売上を上げるために、じゃんじゃんメダルを使うゲーム=大量に使うことで面白くなるゲーム=大量に使わないと遊べないゲーム
をお店側はメーカーに求めます。
これも、うまく回っている状態では誰も疑問にも思わないですし、売上が向上していく中では問題になりませんが、一旦売上が横ばい若しくは低下し始めた時に、
値下げによる競争
が発生し、バイヨンさんが書くようなスパイラルに突入するわけです。
いわゆる「戦略なき値下げ」で「値下げ戦略によって、売上が拡大していかない」パターンに陥ります。
この辺りは、ココでも書きました。
振り返って感がれば、メダルの消費によって売上を向上させる作戦が「いつか頭打ち」になるという事を理解すれば、
いずれメダルは低単価競争で終わってしまう運命だった
とも捉えられます。
ただ、業界としては、「これ以上メダルの消費量は伸びないよねー」という発言をしたところで、それはメーカーの開発力の否定であり、ゲーセンの運営力の否定であり、売上を向上させる意識の低さとしても捉えられるので、メダル消費量の向上を目指すのが正しい策でした。
では、そんなメダルゲームのスパイラルが逆回転し始めた今、ゲーセンはどうするべきか?
について、個人的に考える事を次回書いてみようと思います。