メダルゲームは終わったのか?という疑問について考えてみる 後編
先日書いた、コチラのエントリー。
メダルゲームは終わったのか?という疑問について考えてみる 前編
やっぱり、ざっくりメダルゲームと言っても、なかなか、一般的な認知も低くて、アクセス数も少ないですね。
興味のある人も少ないって事でしょうか。
ゲーセンの採用できる手段いろいろ
そんな中各社、いろいろな手段で生き残りを図っています。
手段その1:メダルゲームやめる
それは生き残りなのか?って話ですけど、まぁ一つ目の手段としてはアリだし、この方法を採用している店舗も結構あります。
メダルゲームというのは、ネット課金などのメーカーに支払うランニングコストは非常に低く、ゲーセンとしては、粗利益率は高いジャンルです。
近年のネットゲームは課金がほとんどだし、プライズゲームも投入する景品という原価が必要。
しかし、メダルゲームについては、追加で費用が発生することがなく、売上=粗利益といって過言ではないと思います。
その反面、メンテナンスのコストや、トラブルやエラーが発生する確率が高く、人員を割いてトラブル対応やパーツ代などの固定費がかかります。
メダル単価や売上が低調になるにしたがって、このあたりのコストを吸収できずに、コーナー自体を終了するという考えは経営者や店長であれば、当然考える内容です。
実際に、店舗によっては、すでに「メダルはスターホースのみ」などの思い切った策を採用している店舗は多いです。
メダルゲームを止めることで、広く空いたスペースを有効に活用できる事もあって、今後もこの傾向は続きそうです。
手段その2:専用メダルゲームの開発
これは、超大手数社に限られた話ですが、自社専用のメダルゲームを開発して差別化を図るという方法もあります。
例えば、
ゲーセンにすでにある、「釣りスピリッツ」を改造した「フィッシングスピリッツ」です。
難しい言葉を使えば、OEMってやつですが、某社が某社専用に開発したメダルゲームになります。
この他にも、専用ではありませんが、
こうした、某社専用先行稼働というのも、あります。
一つの法人のみを取り上げていますが、他の大手法人でも規模の大小はあれど、同じような事例はあります。
ただ、こうした「法人専用マシン」というのは、我々中小から見ると功罪両方あります。
現段階では、専用マシンがメガヒットした事例はないので、結構冷ややかな目で見ていますが、こうした専用マシンの中からメガヒットが生まれた場合に、メーカーがどういった対応をするのか?が非常に気になります。
専用マシンのバージョン違いを、拡販のために開発して、一般法人向けに売るとかをできる契約なのかどうか?というのは、非常に気になります。
もう少し大きな視点になると、こうしたゲーム機が増えてくると、「メダルゲームの新作は一般のゲーセンには入荷しない」という状況も生まれ得るので、ジャンル全体として拡大することは無さそうです・・・
手段その3:投資を控える
基本的に経営者としては、最も正しい路線がこれ。
低単価化による売上減少に対して、利益を確保しようとすれば、基本的に「出費を抑える」方向に進みます。
先ほど述べたように、メダルゲームというのは、売上=粗利益のモデルなので、人件費などが固定だと考えれば、あとは「新機種に振り分ける投資額を減らす」という方策にでます。
当たり前の話ですが・・・
ただ、これが続くと、メーカーは「機械を発売しても売れない」「目標販売数量に届かない」などの現実が出てきます。
現状、メダルゲームの販売ラインナップが多くないのも、こうした事情によるものでしょう。
ダメなスパイラルを反転させるのは「ゲーム」のみ
ここまでくると、ダメなスパイラルから、何とかしてぬけ出すとういうのは、ちょっとやそっとじゃ出来ないという話になります。
こうした状況を打破するのって、やはり基本は、
ゲーム機
以外の何者でもないんですよ。
艦これアーケードで、ゲーセン今まで来ていなかったお客さんが、来店するようになったのと同じ様に、メガヒットと呼べるタイトルの存在以外がこうした現状を打破する可能性は、限りなく少ないと思われます。
そうした意味では、個人的に他力本願だといわれようと、各メーカーの開発者の方に面白いゲームを作っていただく事を期待しています!
(販売となったときに、買えるかどうかはまた別ですけどね・・・)