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2016.07.20

EVO JAPAN開催決定!ゲーセンに恩恵はあるかないか?

くらう ダメージ

先日のブログでもさわりに少し書きましたが、国際的な格闘ゲーム大会「EVO」が日本でも開催されることになりました。

[速報][EVO2016]「EVO Japan」,やります。4Gamer×松竹BC×HUGの協力で,日本版EVOを実現。詳細はTGS 2016にて – 4Gamer.net

格ゲー勢にとっては、闘劇がなくなって以来、こうした大規模な大会を日本で開催されることは悲願と言うべきか念願というべきか、嬉しい事であります。
そもそも、格ゲー自体日本で生まれたんで、普通に考えれば、

なんでアメリカで大会しないかんのだ?

という話ではあります。

EVOについて

ひょっとしたら知らない方もいるかも知れないので、サラッと書いておくと、「EVO」というのは、大規模な賞金付きゲーム大会です。
詳しくはWikipediaを見てください。

重要なところなんで、引用しておくと、

各トーナメントには賞金が設定されており、参加者の人数によって賞金額が変わるのが特徴。これは参加費用から10ドルが賞金額に割り当てられるためで、当然参加者が多ければ多いほど、その分賞金額も跳ね上がる。 2012年の大会の場合、最も参加者の多かった「スーパーストリートファイターIV アーケードエディション Ver.2012」が25,000USD(約200万円)、最も参加者の少なかった「ソウルキャリバーV」が5,000USD(約40万円)という5倍近い差があった。
EVOでは原則として対戦型格闘ゲームのみを種目とするが、2006年に限り「マリオカートDS」が種目のラインナップに乗ったことがある。
また、トーナメントの試合以外にも「マネーマッチ」と呼ばれる賭試合も開催されている。

ということで、大規模な賞金付きゲーム大会だという事がよくわかると思います。
現在、格ゲー関連の「プロゲーマー」や有名プレイヤーさん達は、ほぼ全員一度は参加しているのではないでしょうか?
特にプロゲーマーにとっては、知名度向上および賞金獲得のチャンスとして、捉えている方も多いので、参加率は高いですね。
ちなみに、一般人でも参加可能なので、ウチのスタッフでも参加した猛者もいます。

遅まきながら「ジャイアンのEVO2014レポート」をお送りします

もう2年も前か。

日本で「同じ形式」で開催することは「不可能」

一般の方の感覚なら、「なんで今まで日本になかったの?」という話になると思いますが、基本的にこうしたEVOと同じ形式での開催は日本では法律で禁止されているからです。

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詳しくは、こちらのゲームズローさんのページに説明されています。

日本で高額賞金のかけられたゲーム大会が開催されないのはどうしてなのか?法的観点から考えてみる|Gamer

拙い知識で簡単に説明すると2つの法律に引っかかります。
まずは、賭博法です。

EVOについての説明に引用したとおり、EVOのスタイルは、参加者から参加費を徴収して、それを賞金として分配しています。
ゲームズローさんのページにあるとおり、これは完全に日本では法律的にアウトとなります。
EVOで開催される大会に関してもアウトだし、マネーマッチ自体もアウト。
実際には、ゴルフや麻雀で賭けというのは、行われている行為ではありますが、法律的にはアウトです。
したがってスポンサーの提供する金額のみを賞金として提供する事は可能ですが、それ以上は難しいので、本家EVOよりも賞金総額は確実に低くなると思われます。
それに、マネーマッチをアチコチで行ったら・・・アカンやつになってしまいます・・・

もう一つは、風営法です。
風営法によって、ゲームセンターはゲームの結果に応じて商品を提供することを禁じられています。
そのため、ゲーセンでゲーム大会を行って商品や賞金を提供するというのも、これも現状の法律下では不可能です。
ただい、この風営法に関していえば、

ゲーセンを通さなければ関係ない

のであって、今回のEVO JAPANでは、ゲーセンをスルーすることで、法律問題を回避することは可能でしょう。
ただし、EVOでみられるような、その他の大会での優勝者を招待する場合に、

ゲーセンで開催された大会での優勝者を招待する

事は、風営法上不可能だと思われます。
例えば、闘神祭

TOP | 闘神祭2016

での優勝者はEVO JAPANに参加できる!といったルールは、法律的にアウトになる可能性は限りなく高いです。
今まで、ダメだと断定された事がないですが、闘神祭のように、仮に予選をゲーセン、本線を別会場で行った場合でも、その結果賞金を手に入れる可能性が発生すると、経済的利益の発生とみなされる可能性は十分にあります。
大きな組織が開催するので、しっかりした法律的観点で問題なければ大丈夫だと思いますが、ゲーセン業界では、一応「法律的に厳しい」と思います。

アーケードはスルーするのが無難

こうした部分では、EVO JAPANを開催するにあたっては、正直「ゲーセンはスルー」したほうが、開催しやすいのが現状なんですよね・・・
そういった意味では、ゲーセンに恩恵は・・・あまりないかも・・・

他にも、

・参加費や入場料を徴収するのか?
・EVOは基本TWITCHの配信のハズだけど、松竹BCで配信とかするのかな?
・海外勢のマネーマッチとかどうやって規制するんだろ?

などなどの疑問はつきませんが、停滞する格ゲーシーンに一石を投げ入れてくれれば、盛り上がるキッカケにはなるかもしれませんので、そこには期待しています!
アーケードでもなんかできることないのか、今度探してみようっと。