VRが本格的に普及するならゲーセンもしくは商業施設が先だねって話
先日より、ゲームの世界最大の展示会E3が開催されております。
E3 2016 | Electronic Entertainment Expo – June 14-16, 2016
14日〜16日までという事で、各メーカーさんより沢山の情報が発表となっております。
その中でも今年は、VR関連のニュースが沢山あります。
日本国内のニュースとして注目なのは、
【E3 2016】ソニーの発表まとめ:PlayStation VRが10月に発売! : ギズモード・ジャパン
やはり、世界のソニーのVRヘッドセットのニュースです。
10月に一般家庭に発売するということで、ゲーム界隈では「これは買うわ!」と言っている人はかなり多いようです。
VRヘッドセットの問題点
そんな盛り上がりを見せる、VR界隈ですが、こんな記事を見つけました。
VRはなにか大きなモノの布石にすぎないのか? – GamesIndustry.biz Japan Edition
この記事の書かれている事に関しては、確かになー、と思うわけですが、もう少し補足してみましょう。
問題点1:価格の高さ
引用した記事でも書かれていますが、
端的に言って,今のところのVRヘッドセットは,メインストリームになるための十分な人口が利用することができない,ハイエンドなテクノロジーでしかない。
この意見には、大いに賛成です。
その理由として、まず、
PS4の普及率が低い(特に日本)
というのが挙げられます。
少し前の記事ですが、
こんな風に書かれております。
普段ゲームをよく遊ぶユーザーなら、「PS4なんて持ってて当然」感もありますが、実際に周囲を見渡してみると、あんまり所有している人は多くない実感はあります。
そもそも、
PS4自体が、コアゲーマー向けのゲームハード
であるので、3DSなどに較べて普及率は低いのは頷けます。
それに加えて、今回のPS VRのヘッドセットは、日本のでは希望小売価格44,980円です。
PS4の本体並の価格
となっております。
またコチラがPS4本体価格だとすると、
価格.com – SONY プレイステーション4 HDD 500GB ジェット・ブラック CUH-1200AB01 価格比較
概ね34,000円ですので、合計で80,000円程度となります。
こう考えると、
ゲームを始めるのに、まず80,000円支払うユーザーがどれ位いるか?
という話からのスタートになります。
そう考えると、一斉にVRヘッドセットが普及するとは考えにくいです。
問題点2:連続プレイ時間の短さ
この辺りは、ゲームソフトが世の中に出てみないとわからないところですが、引用した記事にあるとおり、
実際に,どれだけの人がVRで酔いを感じるのかというのは現時点では完全に調査されておらず,その実態が明らかにされるためにはより多く人が長時間にわたってVRを体験するしか答えを見つける方法はない。ただし,今のところはVRコンテンツは3~5分程度で一息つけてしまうような短いデモ程度のものがほとんどなのである。
没入感がスゴイので、逆に長時間のプレイは疲れるし、VR酔いの状態というのもあり得ると思います。
以前VR ZONEに行った際も、ゲームによっては「気持ち悪い」と感じたのは事実です。
没入感がスゴイので、逆に気持ち悪くなるってやつです。
このあたりの現状をみると、
VRのヘッドセットを装着しての長時間プレイは向いていない
といえます。
そう考えると、私のような少市民はこう考えます。
「5分位遊ぶために、10万だして、色々買うのはなぁ・・・」
というゲーム業界に携わる人間にあるまじき考えが出てきます。
が、普通の方ならこう考える方が多いと思うので、一気に各家庭にVRヘッドセットが普及するというイメージはあまりわきません。
こう考えると、10万は決して高くないといえど、まず商業施設やゲーセンに導入され、そこで体験するという人の方が多いと思います。
その後に、「これはVRじゃないと成立しない」というキラーソフトが現れて、初めて本格的に普及するのかな?と想像しています。
3Dテレビと同じ運命をたどる?
基本的に、この業界にながくいると、こうした、
ゲーム革命!
のようなデバイスというのは現れては消えていきます。
そのまま、市民権を得ているようなデバイスって言うのは、実はあまり存在していません。
例えば、モーションセンサーでも3D映像にしても、一般的に市民権を得るほどに各家庭に普及したデバイスはない、と思います。
DSのタッチパネル位かな?ただ、搭載された時点で新しかったか?というと、ゲーム革命!みたいな印象はあまりなかったと思います。
周囲が、「VRだ!」と盛り上がる程に、3Dテレビを思い出してしまうのは、私があまのじゃくなだけなんでしょうか・・・