マジシャンズデッドの商談会に行ってきた!ゲームを売るにはゲームだけではいけないなと改めて痛感
先週は怒涛のような一週間でした。
今冬のアーケードの新作の商談会が、目白押しということで、2日連続商談会でした。
1日目:マジシャンズデッド バイキング
2日目:三国志大戦 セガ
毎度おなじみですが、新作商談会の感想を書きます。
ちなみに、書くことで、自分自身の考えも整理されるので、バイヤーの方は「書く」ってのはオススメかもしれません。
バイキング社の最新作「Magicians DEAD(マジシャンズデッド)」
そもそも、一般の方には、「バイキング社って何?」って話なんですが、それに関してはコチラ。
要は、非常に優秀なクリエイターさん(社長さん)が独立して立ち上げた、ゲーム制作会社です。
アーケードゲーマーのみならず、ゲームが好きな方なら一度は聞いたことのあるような作品に沢山関わっており、正にヒットメーカーと呼べる社長さんです。
詳しくは、wikipediaへ
そんなバイキングが、ついに独立して初めて自社でアーケードゲームに参入し発売する作品が今回の作品です。
作品についての概略は、
【JAEPO2016】バイキング社アーケード正式参入!ゲームもだけどシステムにも期待!
に書きましたので、今回は省略。
実際にプレイした感想など
前回のJAEPOショーでは、デモンストレーションのみということで、プレイは出来ませんでした。
今回は、商談会ということで、実際にプレイをして遊ぶことが出来たので、そのあたりの感想としては、
ゲームは良く出来ている
ゲームのことなど何もわからない私がいうのも何ですが、ゲーム自体は良く出来ていて、世界観とかキャラ設定とか「ガンスリンガーストラトス」と同じくよく作りこまれているなぁ〜という感想です。
力作だというのは伝わってきます。
敢えて細かい点で、苦言を呈するとすれば、
・「物体を掴んで投げる」という動作ができるキャラと出来ないキャラがいる
今作の大きな特徴として、「モーションセンサー」を使った操作があります。
その中で、「物を掴んで投げて敵にぶつける事ができる」という動作があるのですが、これがキャラによってできるキャラできないキャラがいます
これは、非常にもったいないなぁという気がします。
世界観とかキャラ設定に関連するので、一概には言えませんが、せっかくだから全キャラ動作可能でも良いと思うんですけどね。
というよりは、とあるキャラを選んで、一生懸命なげようとしても「そのキャラだと投げれません」と言われて、ちょっとガッカリしたってだけなのかもしれませんけどね・・・
ゲームの本質よりも大きなディスアドバンテージ
私自身は、今作のロケテスト@名古屋も見学にいって正直お客さんの反応に肩透かしをくらいました。
「もうちょっと人がいても良いんだけどな〜」
って感じですね。
その辺りの事を、商談会でも質疑応答で質問される方もいました。
ココからはあくまでも個人の私見ですが、例えば「ガンスリンガーストラトス」と較べて、「マジシャンズデッド」が大きく見劣りするか?といえば、そんな事はないと思います。
「ガンスリンガーストラトス」は、バイキング社の頑張りもあって、徐々に尻上がりにインカムを上げてきて、今ではゲーセンでは主力のゲーム機の1つとなっています。
商談会時点で、この2作品を較べて、そんなに見劣りしないとすれば、ロケテストでの集客の差ってなんだ?と考えると、
ブランド力及びマーケティング力の差
だと思うんですよね。
ゲームの本質的価値とは異なる、売り出し方や魅せ方の問題。
あくまでも、バイキング社に対して非難するわけでも貶める意図も全くありませんが、一般のユーザーから見て、
・スクウェア・エニックスの新作アーケードゲーム「マジシャンズデッド」
と
・バイキングの新作アーケードゲーム「マジシャンズデッド」
と較べた時に、バイキングさんには大変申し訳ないのですが、一般ユーザーの初動としてはどうしても異なってくると思います。
逆に考えれば、ロケテストで不調だった部分は、「ブランド力の差やマーケティングの差」かもしれないので、そこをロケテの状況から若干割り引いて考えるかどうか?という事で、このゲームに対する印象って大きく変わってくると思います。
こういう作品の場合、
・名作として徐々に盛り上がって、スマッシュ・ヒットになる
もしくは
・名作として一部コアユーザーのみがプレイして、インカムが上がらず終息する
というパターンになりがちです。
特に3vs3の対戦だと、ある程度のアクティブユーザーが集まらないと悲惨な結果になってしまうので、バイキングさんには「プロモーション」でも頑張って欲しいと思います。
とあるエライ人に、「プロモーションとかも考えて順序だてて、開発段階から組み込んでいく必要がある時代だよ」って言われて、ゲームの本質的価値以外の部分が如何に重要か?というのを思い知らされた2日間でした・・・