UFOキャッチャーの取り出し口から景品ゲット？景品を盗られる事も怖いけど

以前コチラのエントリーを書きました。

それにしても、こうした話題になるニュースというのは、伝わるスピードも早いし、最近は全て「動画」で共有されるから、生々しく映像や当時の状況が残されてしまいます。
さらには、本人が「消したい！」と思っても、ネットの世界には残り続けるので、怖い世界です。

あまり良くないニュースですが、またゲーセンでの事件が話題になりました。

子どもをUFOキャッチャーに潜り込ませて景品を盗む保護者　ツイッター動画投稿が「大炎上」して警察沙汰に : J-CASTニュース

うーむ、これは、お店としては防ぎようのないパターンですね。
残念ながら、お客さんの手が入って景品を取れてしまっています。

そもそも機構的に難しい

実際に動画も出回っているので、実際に見てみましたが、正直な感想は「こんな簡単に取れたっけ？」が正直な感想です。
いくら子供でも、結構難しいので、腕の長さや細さなど、正にジャストサイズだったから出来たのだと思います。

実は、動画に登場する筺体も、本来なら取り出し口から内部へ手を入れることができない構造になっている。

と記事の中でも触れていますが、そのとおりで、割りと新し目のゲーム機なので、こうした部分にも配慮がなされたデザインとなっています。
従って、ゲーセン側の理解としては、

「子供とか悪意がなくても取り出し口から取ろうとするけど、最近の機種では難しい」

というのが、基本的にゲーセン側のスタンスです。
当然そういった光景を見つけた場合には、それを諌めるわけですが、構造的に無理だろうなーと思っているわけです。

景品をとられるよりも怖いこと

構造的に無理であるということは、通常の方法では取り出し口から手を入れて、景品を取得することは出来ないということです。
ここでポイントとなるのが、「通常の方法で」という部分です。
「通常の方法で無理」であれば、「異常な状態では可能かもしれない」という事の裏返しでもあります。

どういうことか？
基本的にいいオトナが、こうした行為に手を染める場合というのはレアケースというか、「アホすぎ」で済む話なんですが、先ほどもいいましたが、子供の場合は、「大きな悪意がなくても」こうした行為を行ってしまう場合もあります。
そういった場合に、先程述べた「異常な状態」に陥る可能性も高いんです。

「痛いとかケガのリスクを押してでも景品を取ろうとし、大きな事故につながる」

というのが、店舗が最も恐れるパターンです。
今回の例場合は、動画を見る限り、簡単に取れているので、ケガなど可能性はないと思いますが、こうした行為の結果（子供で力加減がわからないこともあり）大きなケガに繋がるのが最も店舗として困るパターンです。

以前も、こんなことがありました。

社会：ZAKZAK　２歳児、ゲーム機で指切断…硬貨返却口に挟まれ　

この時は、割りと古いゲーム機でしたが、硬貨返却口はこのタイプだったと思います（記憶違いがあれば申し訳ないですが・・・）

このタイプだと、中のコインを取ろうとして、指を曲げたまま引き抜こうとすると、扉が邪魔して指が挟まってしまいます。
おそらく、上記の事故の場合、小さなお子様なので、力任せに引っ張って指が切断されてしまったのだと思います。
この事故を受けて、業界としては、こんな対策を行っています。

某社の〇〇キングという、子供向けのゲーム機ですが、返却口の扉が折り曲がる仕様になっています。
これだと、扉部分が折り曲がるので、指が切断されるような事は防がれます。
また、素材も金属からプラスチックに変更となっているので、同じく指切断の危険度は低くなります。

こうした事故を受けて、業界的に子供向けのゲーム機に大々的に対策を施した事が思い出されます。

UFOキャッチャーで同じことが起きれば対策は大規模

UFOキャッチャーの扉も金属でなく、プラスチックやアクリル製ですので、腕が切断されるような事はまずないと思いますが、仮に今回のような行為で大怪我をしたお客さんがいると、これまた大規模な対策が必要となります。
UFOキャッチャーやプライズゲームで全て対策するとなると、恐るべき台数です。
「自己責任」という意見もあると思いますが、さすがにメーカーとしてもそのままの状態で放置するわけにはいかないという事で、かなりの対策規模になると思います。
また、そうした事故が1件発生すると、大きなゲーセンの場合「製造者責任」での対策を要請するケースもあると思いますので、そういった意味でも大きな規模となりそうです。

というわけで、ゲーセン的には「ケガを負ったりする事」の方が余程怖い事です。