はるか昔のことのような気がしますが、およそ10年程前の事になります。
当時のゲームセンターでは、「三国志大戦」というゲーム機が猛威を振るっていました。

ゲーセンの過去の大ヒット作を振り返る「三国志大戦」

とにかく大ヒットというか、メガヒットして、お客さんが「やりたいけど座れない」状態がしばらく続きました。
特にその当時に問題になった問題として、「連コイン問題」があります。

連コインってなに？

そもそも、連コインってなんなんだ？という方もいると思います。
「連コイン」というのは、

ゲームオーバーになった時に、連続でコインを投入してプレイを続行する

事を指します。
Wikipediaに説明があるくらいなんで、かなり一般的な言葉になってるんですかね・・・

で、この連コインについて、先日面白い内容の記事があったのでご紹介。

【解決】音ゲーの順番待ち中、連続でプレイする人に「並んでますよ」と声をかけると驚愕の返答。連コはアウトではないのか？ – Togetterまとめ

この話は・・・非常によくわかります・
悲しくなるくらいに、ゲーセン側としては、「あるある話」なんですよ。
基本的に「どちらが良いか？」ということに対して答えを出すものでは無いということを、予め断っておきますが、一般のお客さんの反応としては、「交代するのがマナーだ」という方もいれば、「交代しないのはルール違反」というかたもいれば、「お店のルールとして決まってないなら仕方ない」という方もそれぞれ正しい反応です。
この「連コイン問題」に対して、ゲーセン側がどう考えているか？について今回は書いてみます。

連コインのメリットとデメリット

まずは比較検討する事として、「連コインの」メリットとデメリットがあります。
それをまとめてみました。

連コインを認める場合のメリット・デメリット
（交代をルール制にした場合は逆になると考えて下さい）

大まかですが、こんな風にまとめられると思います。
メリットとデメリットが併存していることから、どちらが良くて、どちらが悪いとは一概にいえないのがわかると思います。
ここから私が、ゲーセンの経営者としていえることは、連コインの可不可は

お店のスタンスの問題である

と考えています。
上記のメリット・デメリットを天秤にかけてどちらが良いかをお店が決めればいいんです。
それを踏まえてお客さんは、お店を選ぶんじゃないかな？
だから、ルールでもマナーでもないので、お客さんには、「そういうお店なんだ」と思って貰える様に務める事を努力する必要があります。

重要な事は意思をハッキリ示すこと

ポート24でも、この問題にスタッフが頭を悩ませていますが、基本的に「こういうスタンスです」と言うことお客さんにハッキリ提示できることが重要です。
ハッキリ決めて、客層やラインナップに合わせてそのスタンスを修正していくという方が正しい行動だと考えています。

例えば、先ほど挙げた三国志大戦の全盛期に、交代ルールが無ければ、こんな風景は普通でした。

お客さんが朝開店前にならぶ　→　席取りでダッシュ　→　席を取れた人は1日中プレイ　→　席を取れなかった人は帰る（連コイン可なので、待ってても空く見込み薄い）

仮にこれをA店としたら、このA店には、このルールを良しとするお客さんが集まってきます。
当然こういうルールなので、例えば、親子連れで遊びに来て、「いつまで経っても空かないけどどうなってんだ！」というクレームを頂いた事もありますが、「申し訳ないですが、連コインOKなのでお待ちいただくしかありません」
という風に応えるのが正しい対応だと思います。
ここで、「交代するのがマナーだ！ルールだ！」と非難や批判を浴びても、お店としてのスタンスをキッチリ示す事が重要です。

当然、お店として逆の判断をすることがあるわけです。
交代制を徹底して、様々なお客さんに等しく遊んでもらう。
この時も、逆に連コインするお客さんにたいして、「申し訳ありませんが、連コインは禁止です」というスタンスを示す事が必要です。

ですので、連コインについては、基本的にルールやマナーの問題というよりは、「お店のスタンス」の問題であると昔から考えています。
このスタンスも、先ほど言ったように、様々な要因で徐々に変化していくんですけどね・・・

ちなみに、基本的にお客さんの好む傾向としては、

こんな傾向も、業界の方ならなんとなーく理解できると思います。
ただ、どちらが良いとか悪いとかではないので、どっちでも良いので、キッチリ意思を示してくれたら良いのです。。
お客さんはそのスタンスが気に入らなければ、そのお店に通わなくなるし、気に入れば通ってくれるのではないでしょうか。
どっちつかずのあいまいが一番困るよね・・・