アーケードゲームバーが日本でできない理由。日本でも作りたいけど・・・
秋といえば、食欲の秋、読書の秋など欲望渦巻く季節です。
そんななかでも、お酒好きな方というのは、ゲーマーのみならず多いとおもいます。
お酒を飲むとトラブルも起きやすいですが、楽しい気分になる方も多いので、実際に自宅でゲームをするときはお酒を飲みながらゲームをするという人も多いのではないか?と思います。
そんな方向けに、「ゲームバー」というのが、日本全国アチコチにできたりしました。
少し前にブームになった感じですね。
【全国版】TVゲームをテーマにしたバー・飲食店まとめ【ゲームバー】 – NAVER まとめ
全国各地いろいろあります。
一般的に家庭用ゲームソフトを、お店でプレイしてもらうってのは、イロイロな部分でアレな感じなんですが、そういうことはさておき対戦ゲームとか、協力ゲームとかをある程度ルールが分かった上で、お酒飲みながらプレイするってのは、ゲーム好きなら楽しいハズです。
個人的には、
このゲームを4人で酒飲みながらプレイしたら面白い気がするんだけど・・・(歳がバレる)
アメリカではレトロアーケードゲームバーが人気
そんな中こちらの記事を思い出しました。
ゲームレガシー : ゲームバーの先駆けとなったニューヨークの「バーケード」、創業者がその歩みを語る
いいですねぇ。
ゲームセンターというよりも、チョット大人の遊び場みたいになっているようで、お酒もシッカリしたお酒を出してるみたいです。
この中で、
以来、80年代初頭まで、アタリは新作のロケテストをきまってバーで実施してきた。そこでの基準は、バーの客に受けるかどうかということだった。具体的には、1週間の収益が一定の水準に達しなかった場合、その作品はそのままお蔵入りとされたのだ。
ゲームは人をバーに呼び込むきっかけを作り、バーは人々がゲームで遊ぶための機会を提供した。両者はいわば、持ちつ持たれつの関係にあったのだ。
こんな風に触れられていますが、実は日本でもこれって同じだと思います。
現在のメーカー「セガ」や「タイトー」は元々ジュークボックスを販売しており、その設置先は当時のクラブやキャバレーといったお酒を飲む場所がメインだった過去があり、ジュークボックスが、ピンボールになり、ゲーム機になりという風に業態が変化していきました。
ウチの会社の創業者も、最初はジュークボックスをキャバレーとかバー設置する仕事から始めたので、ルーツはお酒を飲むお店にあるといえます。
日本にはアーケードゲームバーはないの?
翻って、この日本国。
どこかにアーケードゲームバーはないものか?と思う方も多いと思いますが、残念ながら、私の知る限りでは、アーケードゲームバーと言うのは今のところ無いと思われます。もしご存知の方は教えてください。
なぜ存在しないか?という話になるとそれには理由があります。
単純に考えれば「儲からない確率が高い」からなんですが、それを詳しく考えてみます。
儲からないと思われる理由1:家賃が高い
アメリカという広大な国土を持つ国と異なり、日本は狭い国です。
しかも人が集まりやすい場所および、お酒を飲む歓楽街は、どんな都市でも駅前のごく一部に集中しています。
そんな場所で、レトロアーケードゲームを置いてお酒のつまみに・・・というのは、非常に場所の効率が悪いです。
通常のゲーセンでも、都市型の小型店だと、坪効率を考える経営者が多いので、ましてやバーやお酒を飲む場所だとなおさらでしょう。
普通にちょっとゲーム機を置いてバーやろうかな・・・と考えても、一般的なバーより大きな面積が必要になります。
こうした日本独自の理由で、経営的に難しいとおもいます。
儲からないと思われる理由2:風営法による制限
何度か書いておりますが、特殊な事例を除いて、日本でアーケードゲームを設置して、お客さんに遊技してもらうという商売を始める時に、かなりの確率で申請が必要になるのが、「風俗営業許可申請」です。
必要ない場合については、下記に書きました。
24時間営業できるゲーセンとそうでないゲーセンの違いをまとめてみた
こうした、アーケードゲームバーを風営申請をせずに開業しよう!と考えたとしても、10%以下にゲーム機の設置面積を抑えるとなると、バーとしては逆にムダなスペースが出来てしまうことになり、先ほど書いた坪効率は悪化する事になります。
ですので、風営申請を行い、アーケードゲームバーを開業するほうが良さそうです。
しかし、そこで問題になるのが、風営法の基本ルールである、「深夜12時までの営業時間」になります。
現実に、バーといわれる飲食店は、ほとんどの場合において、特に金曜土曜などは深夜12時以降も営業しているケースが大半です。
バーなのに12時までと言われると、これまた経営的には厳しい・・・
日本でアーケードゲームバーができるとすれば
と言った具合に、この日本でアーケードゲームバーを営業するのは、経営的に厳しいと思われます。
唯一希望があるとすれば
駅前ビルを所持しているオーナーが趣味でやるお店
しかないと思います。
というわけで、そんな方からの「アーケードゲームバーをオープンしたい!」というお問い合わせをお待ちしております。