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2015.07.02

ザ・サードプラネットの民事再生申請に思う。ゲーセン業界の様変わり

今週飛び込んできたニュースで、ゲーセン業界に関するニュースがありました。
Gunosyにも取り上げられるくらいだから、結構大きいニュースなのかな?

ゲームセンター運営のザ・サードプラネットが民事再生を申請。静岡生まれの老舗が事実上の倒産へ(※追記あり) – 4Gamer.net
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私は、静岡県にも店舗を構えさせてもらっている身ですので、静岡出身のザ・サードプラネット(以下サード)さんは、同じ県で同じ業界といえど、雲の上の存在でした。
サードさんが富士山で、うちは砂場の砂山・・・という位の差があるわけで。

ザ・サードプラネットについて

一応全く知らない方向けにコチラが公式ページです。

スクリーンショット 2015-07-02 11.54.58

静岡出身の会社で、全国に展開しております。
北から南まで、大きな店舗をいくつも展開している、ゲーセンの会社としては、大きい方から数えて10本の指にはいるような大きな規模の会社です。
数えたら23店舗程ありました。スゲー!
静岡出身なので、ウチの浜松店でも規模は及ばないながらも競合しており、出身の静岡県では、間違いなくトップ企業です。
上場するんじゃないか?なんて話も有ったくらいで、「飛ぶ鳥落とす」勢いの会社でした。
社長さんが若いのもあって、「業界の雄」って感じだったんですけどね・・・

こんなに大きな会社なわけですけど、昨年より、ゲーセン業界では閉店ラッシュなわけですが、今年の特徴は、「規模の比較的大きなゲーセンの閉店」が多いことですね。

他にも、1月には、

大阪のゲームセンター「K・CAT」が破産申請へ、負債16億円

といった具合に、10店舗以上を運営する会社が不景気に押されてしまう例があり、非常に業界全体のイメージが良くないです。
金融機関なんかのイメージは、きっと最悪なんじゃなかろうか・・・

民事再生について

で、上記に引用した記事のなかで、「破産」という言葉があり、今回は「民事再生」を申請したということです。

倒産とは?倒産時に取るべき4つの法的手続き

こちらのページにもありますが、基本的にお店は継続するということですね。
再生を目指して頑張ろう!ということで、こんな公式Twitterもあります。

お客さんとしては、即閉店!という困った事態はさけられるので一安心ですね。
データが残っていたりしたら、大惨事・・・

ただ、

民事再生手続きを成功させるための5つのポイント

にもあるように、民事再生を提出しても、その後の再生計画が上手く行くのが条件なので、この事について考えてみました。

閉店なき再生はない

私も仮にも複数店舗を運営している身で、よく考えますが、複数店舗を持つゲーセンにとって再生の基本とは、スクラップ&ビルドになります。
悪いお店は閉店して、良いお店にまず特化する。
その後、良いお店を増やすというのが基本です。
良い悪いの基準は、そのお店を経営している人にしかわからないので、お客さんから見て、「まさかあそこが閉店するの?」とか「あそこのゲーセンよくいまでもやってるよな」といった状態が見られるわけです。

閉店

ですので、そのお店を利用するお客さんにとっては残念なお話で申し訳ないのですが、今回のサードさんの再生計画の中に、スクラップ&ビルドがないとはチョット考えにくいです。
債権者集会で、スクラップ&ビルドについて説明して、合意を得られたら店舗の閉店を行うという手順になるのではないか?
と予想しています。
その意味で、仮にサードさんの店舗の閉店があるとすれば、これからじゃないかと考えられます。
まぁ、普通に考えて「全店閉店しない!ってなれば、民事再生なんて出さないでしょ?」って話です。

5年前には想像もつかなかった世界

この話題を受けて、様々な方と話する中で話題にでるのが、「5年前にこんな風になるなんて、誰も想像もしてなかった」という事です。
本当に、飛ぶ鳥落とす勢いで出店し、上場するんじゃないか?といった企業がわずかな期間でこんな風になるとは、誰も思っていませんでした。
そういった意味で、ゲーセン業界どうなるのかわからないなぁ・・・と改めて思います。
とりあえず人の心配するより、自分の心配しろ!って周囲に怒られそうなんで、頑張って仕事します!