昨日のニュースで、風営法（正確には「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」で「風適法」ですが、通称は「風営法」）の改正に向けての、閣議決定が行われたというニュースが流れていました。

クラブの明るさを閣議決定　１０ルクス超で朝まで営業可

前回も、閣議決定が行われた際にブログに書かせてもらいました。

風営法改正案！法案が成立すればゲーセンはこう変わる！かも？

この時に既にわかっていたことですが、１２月の衆議院選挙によって一旦廃案となり、今回再度閣議決定→法案提出の流れになりそうだということです。
ゲーセンがどう変わるか？という事は、上記のリンクを参考にしてください。
基本的な流れに変更は無いはず。

１０ルクスってなんだ？

ダンス教室などは、原状の一般的な認識で考えると、「風営法の対象じゃなくてもいいのでは？」というのは、理解しやすいと思いますので、今回の改正で、対象外となります。
そして、今回の閣議決定のキモとなる部分が「１０ルクス」ですね。

この１０ルクスを決定した理由は、性悪説で考えれば、

「クラブみたいな内装でも、ダンス教室って事にすれば２４時間営業してもいいし許可も要らないんじゃね？」

って考えて、お客さんから見たらどう考えてもクラブ何だけど、一応先生がいてダンス教室の体で営業するヤカラがいるといけないからでしょうか？（思いつくお前もヤカラだ！というツッコミが来そうですが・・・）
ただ、そもそも風営法の規定上１０ルクスという基準は、現在既に使用されています。
我々、８号営業（ゲームセンター）については、

・営業所内の照度が１０ルクス以下とならないよう維持するため必要な構造又は設備を有すること。

という条文が、許可のに必要な条件として、記載されているので、世の中のゲーセンはほとんどが１０ルクスの基準を満たしていることになります。
実際に、風営法の許可申請をして、立会検査を行うときには必ず照度も測っています。

１０ルクスを測ってみた

実際に、我々ゲーセンの運営側から考えると、お客さんにサービスを提供する明るさとして、「１０ルクス」を下回るというのは考えにくいので、実はしっかり照度を測ったりすることは少ないです。
ただ、最近は便利なものでこんなアプリが。

天下のパナソニック製のアプリです。
これで、色々測ってみました。

まずは、外の景観です。
曇り空の日中３時頃と、夕方６時頃を計ってみました。

日中の曇り空でも、２６０００ルクスもあるんですね。

一方、この時期の夕方になると、一気に２ルクスとなる。
まだ夕方なのに２ルクスだと、１０ルクス以上は結構明るい感じでしょうか・・・

ゲーム機も測って見ました。
ご存知UFOキャッチャー。

先程もいいましたが、基本的に１０ルクス以上の照明設備が必要なゲーセンですが、UFOキャッチャーが数台並んでいるだけで、十分明るさは確保できそうですね。
ついでに、ゲーム機の中でも測ってみました。

戦場の絆のPOD内です。

こんなカタチのゲーム機で、中に入って測ってみたところ、

見事に９ルクス！ということは、戦場の絆のポッド内部より明るい状態が１０ルクス以上ってとこですね。
これは、ゲーム画面が写っている状態ですので、消えていればまず無理です。

いろいろ測ってみましたが、一般的には「１０ルクス」という基準は、上映前の映画館の状態であったり、ろうそくの明かり位の状態であったり、文字を読める範囲の明るさを指すようです。

１０ルクス以上の「クラブ」に需要はあるのか？

先ほどの一般的な１０ルクスの定義で考えると、原状のクラブは、ほぼ１０ルクス以下のようにみえます。
クラブのフロアで、本を読んだりするのに十分な明るさがあるかと言われればそんな事無いですもんね・・・
そうした時に、現在クラブを利用しているお客さんからみて、１０ルクス以上のクラブができた時に、需要があるのか？という点が気になります。
法律では、お客の需要を気にする事はないと思いますが、経営者や関係者からみれば、最も重要な点ですよ。
それに加えて、オリンピックに向けて、海外の需要を取り込む意味で、法律を改正し１０ルクス以上のクラブの存在を認めても、肝心の利用者がいなければどうしようも無いですが・・・