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2017.08.16

パチンコ業界の危機・・・実は危機なのは大手でなく中小でゲーセンも同じく

昨今の大きな世の中の流れとして、物流が問題になっております。

実に様々な業界でこうした問題はあるはずですが、物流に関してはこれは、仕方ないと思います。
一日に何度も運んでもらうとかは、実に気が引けるものですが、やっぱり重いものは運んでくれると助かるという側面もあるので。

とはいえ、限界を越えてしまうと、従来のサービスを従来の価格では展開できないという事で、値上げもしくは仕事の断りという方向へ世の中全体がシフトしていきます。
業界最大手がこうした動きを出してくれると、中小はそれに続いていくので、同じような動きはもっと出てくると思われます。

ゲーセンがらみでもこんなことありうるかも?というのは以下に書きました。

物流費の高騰がゲーセン業界に与える影響を考えてみる

パチンコ店のそこにある危機

運送 物流 ダンボール

表題にも書きましたが、そんな物流問題で、下記の記事を最近読みました。

ゲーセン業界のみならず、パチンコ関連でもわかる方にはわかる話です。
代表的なのは、顔が盤面上部に出てくる某盤面です(笑)

上記の記事に出てくる問題点として、2つあります。

・安全性
・物流

の2点です。
最初の安全性については、昔よりも重くなっているので、既存の設備がその重量に耐えれるか?という問題と、設置の際に、設置者が腰を痛めるなどの、2つの問題が出てきます。
確かに、少し前の盤面だと、一人で持ち上げるのもある程度可能だったのですが、最近の盤面は実際に「かなり重たい」です。
そうした現状を目の当たりにすると、安全性に憂慮するというのは、分かる話です。

ゲーセンにも波及している問題

トラック

もう一つの物流ですが、これもわかります。
記事の中の文章をそのまま引用すると、

パチンコ台の重量化が原因で大手運送会社のヤマト運輸が事実上、遊技機の運搬を停止。その他の大手運送会社も追随する虞があることから、遊技機運搬そのものが危機に晒されている状況だとした

これ、正直に申し上げれば、ゲーセンでも

全く同じ状況が起きています

文中では、大手運送会社も追随する虞となっていますが、ほぼ全ての物流会社にて、従来どおりの盤面の運送はできないという状況になっております。
現場としては、正直に申し上げれば、困っているというか対応を考えるレベルになっています。

なぜゲーセンで?という方に向けて簡単に説明しておくと、ゲーセンでも、パチンコ店で使用するような盤面を「転用機」として利用しており、パチンコ店ほど大掛かりでないにしろ、少なくない店舗で、パチンコ盤面を設置しているゲーセンがあります。

困っているのは大手よりも中小

問題となっている部分は、運べないことではなく、運ぶためのコストが上がっている事です。
「そんなもん負担しろよ!」と、物流関係の方からはお叱りを受けそうですが、まずは読んでみて下さい。

そもそも、盤面を運べないのではなく、ヤマトさんでも、依頼をすれば運ぶ事自体は可能です。
例えば、こんなサービスを利用すれば、全く問題なく引き取ってくれます。

ボックス単位での借り切りでの運送は可能です。
ただ、こうした時に、

少数ロットの場合(1台とか)に、コストが上がり、運送費を掛けることに意味があるのか?という問題が発生する

のが我々中小企業の悩みです。

例えば、故障の場合。
盤面が故障した際に、修理を出す場合があります。
その際に、1台だけ修理出しをして運賃を考えると、「運賃が修理代より高額」になるというパターンは実に多いです。
その場合、「修理する意味があるかないか?」という根本的な問題になり、「修理よりも廃棄」という選択をする事が、今後は増えてくるだろうなーと予想しています。
こうした「本来必要なコスト」を物流会社が負担していたということになります。

こうした場合にも大手企業であれば、複数の盤面を1台のボックスにまとめて運送する事でコストを下げる事も可能なんですが、我々にはそれができない(笑)
それに加えて、普段から物流会社との取引額が多い場合には、特例として引き受けてもらえる場合もあるという話も聞きますが、少なくとも我々のような中小企業はそんな交渉できるはずもなく。

こうした事から、我々ゲーセンは、「パチンコ・スロットコーナーを縮小しよう」とか「盤面の購入へ物流費用を入れて考えて購入する枚数を減らす」などの、柔軟な対応が取りやすいので、まだ良いのですが、パチンコ店を専業で営まれている中小店舗などは、ゲーセンより遥かに対応に苦慮すると思われます。
ゲーセンでも、パチンコ・パチスロコーナー縮小する店舗は多そうな気がするけど・・・