ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

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2016.11.09

「大ヒット連発のバンダイナムコが大切にしているたった1つの考え方」を読んだ

もうすっかり秋も深まって、すでに冬やんけ!というほど涼しくなりました。
秋といえば、「読書の秋」という事で、今回は、ゲーセン業界で少しだけホットなこちらの書籍の読書感想文です。

著者について

書いた方は、石川祝男さんという方で、詳しくは経歴を読んでもらったほうがいいのですが、バンダイナムコとして、「バンダイ」と「ナムコ」が合併する以前には、「ナムコ」に所属していた方になります。
元々「ナムコ」出身だということに加えて、「ワニワニパニック」の開発に携わったこともあり、アーケードゲームに深く関わった方です。

NAMCO ARCHIVES AYUMI|ナムコワンダーランド  ワニワニパニック

大ブームというか、全国どこのゲーセンにいっても、置いてあるくらいに、数が売れたので、累計何台売れたんですかね?
ヒットしただけあって、「ワニワニパニック2」や「カニカニパニック」「サメサメパニック」などの派生商品も生まれました。

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そんな、アーケードゲーム業界出身の方なので、古い業界人だと、「昔から知ってる」とか「名刺もらった」とかそんな話もザラに聞きます。
自分と話をしている人が、そんなでかい会社のトップになるなんて想像もつかないですね。
いま、ウチの会社を担当している、各社の営業マンとかもそんな風にエラくなったりするんだろうか・・・

自分自信は、まだまだこの業界に入って、日も浅いので、当然全く存じ上げません。
名前も、祝男とか読み方も知らなかったもんな・・・

元気よく暴走する

あまり中身について、細かく書くと、ネタバレになってしまいますが、石川さんですが、キーワードに「元気よく暴走する」という言葉を挙げられています。
元々開発者なだけあって、開発者に向けてのメッセージが多く含まれており、その中で、暴走という言葉を使われています、

他にも、少数派であることや、仕事とオフの切り替えなどなど、仕事をしていく上での模範となるような話を沢山盛り込まれております。
エレベーターの中での話なんかも、厳しい組織だと「暴走」で怒られそうですね。

こうした話というのは、石川さんの体験に基いて書かれていると思いますが、「チーフガンダムオフィサー」とかのIPを軸にした組織づくりの話も含め

開発者にとっては、やりたいことが自由にできる

ということを、意識している事が伝わって来ます。
改めてBNEの開発者の質の高さがわかるというものです。

反対から考えると

ここからはあえて、逆に考えてみたいのですが、こうした「暴走しなさい」とか「やりたいようにやりなさい」というのは、ある意味、

成功した人だから言える

言葉でもあると思います。
特に、石川さんは、数多の失敗もしてきたと思いますが、その反対に、大ヒットを出した功績があるからこそ、こうした言葉が出てきます。
実はその影で、数多の失敗のみで、大ヒットを生み出すことのできなかった開発者というのも、いるんではないか?とも思います。
「生存者バイアス」という言葉がありますが、生存して成功したからこそ言えるとも考えられます。

そんな風に考えてしまうのは、私の考えがひねくれているからなのでしょうか?

特に、アーケードゲーム関連においては、最近のバンダイナムコの作品は、正直続編や、過去の作品のバージョンアップが多くて、独自性のあるものを作れているか?というと、疑問も湧いてしまいます。
「VR ZONE」とかは、かなりすごかったので、石川さんのおっしゃる「バンダイナムコの良さ」が出たと思いますが、アーケードゲームに関しては、今後に期待しないといけないですね。

普通の社会人の方が面白いかも

こうした書籍は、業界人ならではの「ひねくれた考え」で読んでしまい、ついついツッコんでしまいますが、逆に一般のゲーム業界に働いていない方の方が色々と参考になる部分は多いかもしれません。

そんなわけで、業界人よりも、業界外の方にオススメします。
だってねぇ、業界人からみたら、「暴走した結果、今の組織が・・・」とか(以下略)