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2016.03.31

ぷよぷよのe-sports化ってなんだ?話題のゲームについて考える

「e-sports」って最近話題のワードがゲーム界隈で流行しています。

Wikipediaによると、

エレクトロニック・スポーツ(英: Electronic sports)は、複数のプレイヤーで対戦されるコンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称[1]。e-Sports(eスポーツ)と省略した形で使われることのほうが多い[2]。高額な賞金のかけられた世界的な規模の大会などアマチュアから年収1億円を超えるプロ・ゲーマーも存在するプロチームやプロリーグも多数あり、世界のeスポーツ競技人口は5500万人以上となっている[3][4]。特に『League of Legends』や『スタークラフト2』はプロフェッショナルスポーツとも認定された(プロアスリートビザを発行した)[5][6]。

そういえば、こんな話題も出ていましたね。

“日本プロeスポーツ連盟”が発足 プロゲーマーのビザ取得やeスポーツライセンスの制度化を推進(1/2) – ファミ通.com

プロゲーマーに興行ビザをくれるんですね。

ぷよぷよのクローンゲームの話題

最近、e-sportsって言葉で話題なのは、コチラのゲームです。

Magical Stone | Top

国民的ゲームである、ぷよぷよとルールは全く同じで、グラフィックが異なるだけというゲーム。
どういった意味で話題なのかというと、

「ぷよぷよのeスポーツ化」をうたったクローンゲームめぐり物議 「ぷよぷよ」トッププレイヤーが開発関与 セガは「許諾の事実ない」 – ねとらぼ

著作権がどうだとか、うさんくさいとか色々物議を醸しているわけです。
ただ、大きな企業の一担当者の「容認」ってのと、「許諾」ってのは大きく違いますよね・・・
許諾って、契約書かわしてどうのこうのってやって始めて得られるものなので、

契約

このゲームの開発元が「セガの担当者の容認がー」って言っても、そりゃ世間的には通らないんじゃないか?

そもそも「e-sports化」って何?

ぷよぷよのeSports化を目指したPCゲーム「Magical Stone(マジカルストーン)」がオープンベータテスト開始! | eSports Runner | ゲーム最新情報のeSports総合サイト

最初にこのニュースをみて、一番に思った感想が、

そもそも「e-sports」化ってなんだ?

という感想でした。
最初に引用した定義だと、基本的にほぼ全てのゲームは「e-sports」の定義を満たしていると思っています。
特に対戦型ゲームの場合は、完全に「e-sports」っていえると、個人的には考えています。
そんな中で、

ぷよぷよは現在「e-sports」ではないから、「e-sports」化したい

という前提をいきなり持って来られても・・・
既存のゲームの中で、これは「e-sports」、これは違うって線引がどこにあるんでしょう?

100歩譲って「e-sports」で無いとして、

「e-sports」化したという定義はなんだ?何を達成したら「e-sports」化したといえるんだ?

という部分が全くわかりません。
この定義が曖昧なままだと、終着点が見えないのです。
となると、都合よく「e-sports」化って言葉を使ってないですか?と、私のような人間は疑ってしまうわけです。

では、「e-sports」化の定義をいくつか、勝手に考えてみましょう。

・そのゲームタイトルのプレイで生活できるプロを輩出する

・プロリーグの創設と恒常的な賞金制大会の開催

・ワールドゲームズなどの競技として認定される

ざっと考えただけで、これくらいでしょうか・・・
この中に、開発元の目標があるのかないのか?も、イマイチわかりません・・・

全文書き起こしを読んでみたけど

そんなことを考えていたんですが、そう思ったら、代表の方の配信の書き起こしがあったので読んでみました。

「ぷよぷよ」のクローン? パクリ? 物議かもした「Magical Stone」開発側の発表全文【全文書き起こし】 – ねとらぼ

いろいろあるんですけど、

「御社は東証一部のゲーム制作会社ではないですよね、万が一にも我々が築きあげてきた、この『ぷよぷよ』のブランドに傷がつくことは許されないんです」

(東証一部云々は別として)普通の回答ですよね。
突撃して、いきなり上手くいくことってまずないんじゃないでしょうか?

 ではもし万が一に、もし万が一にですよ、私たちのPC版が大成功し、ゲームのプロスポーツ化が実現できたとしても、そのときは御社のキャラクターブランド、これを覆すだけの競技性という部分での我々の経営努力があったことをお認めいただいたうえで、民事裁判も刑事裁判も一切起こされないということでよろしいでしょうか

メーカーと関係性を悪くする以外の選択権の無い質問。
こんなこと言えば、良好な関係が築ける可能性が、限りなくゼロに近づくでしょう。
基本的に、

メーカーと良好な関係を築いて上手く運営していきたい

という意図はあまり感じられません。
交渉の結果そうなったのかもしれませんが、これじゃぁちょっとね・・・

以前も書きましたが、「e-sports」として成り立つ要件は基本的に、その他スポーツと同じく、プレイヤー、観客、スポンサーが等しく経済的利益を享受できる状態だと考えています。
この3者に加えて、ゲームの場合は、「メーカー」という4番目の関係者がいます。
現状で、上記の開発元の全文を読む限りでは、ポーズだけでもイイから全ての関係者にメリットを!という姿勢が見られないと、今後の発展は難しそうな気がしますけどね。

最近、みんな都合よく「e-sports」って単語使ってるような気が・・・