ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

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2015.11.13

日本eスポーツ協会が設立されたらしいので質問してみた

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最近のゲーム界隈では、従来の「ゲーム」と呼ばずに、「eスポーツ」と呼ぶ新しい動きがあります。
ビリヤードやチェスなんかも、スポーツ認定されている部分もあるので、その基準から考えれば、ゲームは反射神経や集中力などを駆使して遊ぶものですから、同じくスポーツ認定されてもおかしくはないわけです。

eスポーツとはなんぞや?という方は、Wikipediaのコチラのページを参照してください。

引用すると定義は

「プレイヤーの行動をデジタル化してコンピューター上で競技するスポーツ」
「工業社会に生まれたモータースポーツの様に、情報社会に生まれた新しいスポーツ」

という事で、ゲームは全てeスポーツと捉えても過言ではないでしょう。
こんなサイトもあるぐらいなので、

eSports Runner

家庭用やスマホ、そして我らがアーケードゲームまで、全てのビデオゲームをeスポーツとして網羅しています。
ザックリいったら、「ゲーム」=「eスポーツ」と言ってもいいんじゃないかとも思うわけです。

「日本eスポーツ協会」が設立された

そんな中、先日こんなニュースが飛び込んできました。

日本eスポーツ協会が“第一回 日本eスポーツ選手権大会”を2016年3月に開催すると発表 正式種目は『ギルティギア イグザード サイン』など3種目 – ファミ通.com

勉強不足かもしれませんが、こんな団体があること自体知らなかったです。
記事を引用すると、

日本eスポーツ協会は、2007年に“日本eスポーツ協会準備委員会”として発足。eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)……すなわち、ゲームを用いて行う競技・スポーツの普及・発展を目的とする組織で、2015年4月に一般社団法人に移行した。

だそうで、実に8年間の月日を経て、ついに社団法人に移行したという事ですね。
8年前は私は既にこの仕事していましたが、初めて知りました・・・

一般スポーツと同じく、JOCに加盟し、競技としての基礎作りを行うのが当面の目標という風に見えます。
具体的には、まずは主催する大会を開くということです。
ゆくゆくは、ワールドゲームズの競技になり、オリンピックの競技になったりするのかな。

で、こちらが公式ページなんですが、地方のゲーセン営業者として気になったので、質問をブツケてみました。
ご丁寧に回答をくださってありがとうございます。

質問と回答

ザックリと質問と回答を転載しちゃいます。

>・実際に貴協会からの公認や支援・後援についての事例もしくは、現段階での想定している内容についてお聞かせ願えませんか?

→当協会はまだ発足したばかりで、大会への公認・支援の事例はございません。
現在、検討しているものは、日本ランキングの作成があります。
協会公認の大会を勝つことでポイントを獲得し、ランキング上位者に、当協会で開催を予定しております、日本選手権でのシード権や、アジア室内競技大会へのプレイヤー派遣のシード権等を考えております。

>>・現段階で、愛知県でも協会の支部の設置はございますか?もしあれば、その窓口等ご教授いただければ幸いです。また、加入に際してのルールなどもご教授ください。

→現段階で、愛知県に限らず全国に協会の支部はございません。現在、様々な方々と協議させて頂いておりまして、いずれ支部体制を確立して参りますが、その際には是非ともご参加頂き、ご一緒に地域、日本のeスポーツシーンを盛り上げていければと存じます。

現段階では、ゲーセンとして、活動としてなにかできる、もしくは加入するということはできないっぽいですね。
特に地方では、まだまだ何も無さそうですね。

プロ及び賞金付き大会の環境整備

オリンピック

ゲーセンとして協会に期待することは、まずは賞金付き大会(プロトーナメント)の開催ですね。
現在の賞金付き大会は、ゲームメーカーの主催によって、賞金が付与される場合がほとんどで、プロモーション活動の予算の枠を超えられないのが原状です。
プロ認定試験のような制度があれば、スポンサーを付けて地方の小規模な賞金付き大会も開催が可能になります。
もう一つは、こうした協会の認定大会であれば、参加料を徴収する賞金付き大会の開催が日本でも可能になる可能性があります。
海外では、マネーマッチも含めてこうした大会は多く開催されていますが、日本だと「賭博」に該当する可能性があるので、プロ認定制度があれば、こうした賞金付き大会に大きな幅が出てくると思います。
参加料を徴収するタイプの大会が開催できれば、賞金の額自体も大きくなる可能性が大いにあるので、プロゲーマーとしては歓迎すべきでしょう。

ただ、現在のプロゲーマー個人からしてみれば、こうした組織だった活動って

「めんどくせぇ」

の一言で、片付けられてしまいそうな気もするんですよね。
現在の、風営法や賭博というルールの元で、賞金付き大会の幅を広げようと思うと、こうした組織だった活動ってのは、真っ向から開拓するのに必要で正しい手段なんですが、あいにくゲーセンとかゲーマーってそういう活動を嫌う傾向にあるのが、今後問題になりそうな気がします。
超一流になれば、「海外でもなんでも行けばいいや」って話もあると思いますが、国内でのこうした環境整備ってのもプロの裾野を広げるには必要なことなんですが、どれだけ現在の「プレイヤー側」に理解が得られるか?がキーになりそうな気がします。

ただ、こちらの記事によると、

「競技人口で500万人が1つの基準」

だとか。
ゲームの場合は、1つのタイトルで国内で500万人となると、まず難しそう・・・
ジャンルで「格ゲーで500万人」とかならあるかもしれないけど、同じ格ゲーでもスト2と鉄拳だと大きく違うので、こういう部分でも課題はマダマダ多そうです・・・