ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

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2015.09.24

(追記有り)ソシャゲの詫び石。ゲーセンに置き換えて考えると・・・

シルバーウィーク

あっという間にシルバーウィークも終了しました。
また2日間だけ出勤して、即土日休みとは、暦通りの方が羨ましいような、大変そうなような・・・

ところで、最近は、ゲーマーの間では、「デレステ」が大人気のようで、Twitterみてると、「デレステ」ネタがかなり流れています。
デレステってなに?って方はコチラ。

アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

ラブライブのアイドルマスター版か・・・っていうとファンから怒られそうですが、ゲーセンで「アイドルマスター」をプレイした世代とか、ラブライブ世代よりもう少し上の年代のファンが多そうですね。

若年層・・・ラブライブ
壮年層・・・デレステ

って感じでしょうか?

ソーシャルゲームに付き物の詫び石

この「デレステ」も、「パズドラ」も「モンスト」も一般的にはソーシャルゲーム(広い意味で)とされています。
ソーシャルゲームというとカッコいいんですが、正確にはフリーミアム(課金ゲーム)といったほうがより正確な表現だと思いますが、「課金ゲーム」っていうとなんか響きが悪い・・・

基本プレイが無料で追加で遊ぶ、もしくはアイテムを手に入れるためのガチャを引く場合に限り、課金して遊ぶのが基本スタイルです。
その課金した際に、本当は1回〇〇円と同じですが、ゲーム内で使用できる擬似通貨に変換します。
この擬似通貨を、パズドラで「魔法石」といった事から、「石」という表現が一般的になりました。
その中でも特に、「詫び石」と呼ばれている存在があります。

詫び石・お詫び石とは?

このページより引用すると、

これはどういう意味かっていうと、パズドラの運営会社であるガンホーが、何か不具合を起こしてユーザーに迷惑をかけた場合に魔法石をプレゼントすることで謝罪することです。

今ではパズドラ以外のゲームでも似たような謝礼方式を取るようになったことから、この言葉を聞くようになりましたが、発祥はパズドラのようです。

という事です。
端的にいうと

「チョットイロイロ不具合あったけど、魔法石配るから許してね!」

という理解で間違って無いと思います。
詫び石関連では、こんな異常な事態も発生しています。

【ワロタw】スマホゲー『ケイオスドラゴン』運営が詫び石をミスで3000個配るwwwww | やらおん!

やり過ぎじゃねーの?と思いますが、配って使用してしまえば、取り上げることも出来ないので、「しかたない」で終わりそうですね。

「詫び石」を配るのは楽?

そんな「詫び石」に関して、こんな面白い指摘がありました。

これは、ゲーセンを運営している私からみると、「その通りだなぁ」と思う指摘です。
私達ゲーセン運営している立場で考えると、こうした対応というのは「悪手」になり得る対応なんです。

ゲーセンの事例で考えてみます。
あなたがUFOキャッチャーを遊ぼうとして、100円を入れました。
100円入れてプレイしようとした所、ボタンが効かなかった。
こうした場合に、通常ゲーセンではボタンを修理して、もう一度遊んで貰う為に「サービスプレイ」をしてもらいます。
ここで、サービスプレイでなく、100円をお渡しするとしたら、どうなるでしょう?
魔法石を配るというのは、擬似通貨を配布しているも同然なので、100円渡すとも考えられます。
こうなると、「機械のトラブルがあれば100円もらえる」という、間違った意味でのインセンティブが発生してしまうので、あまり良くないよねー、となるわけです。
当然、ワル知恵をもつ人間は、いろんなお店で何とか100円を掠めとろうと画策することもあるでしょうし・・・

ただ、こうした対応をソシャゲでやりやすいのは、2つの要因があるとは思います。

人と人の相対でのやり取りではない

ぶっちゃけ、ソシャゲで「詫び石」を配るといっても、そこに人と人の直接的なやりとりがあるわけではないです。
こうした場合には、貰う方も配る方も相手方と直接やり取りしないので、あまり細かい感情の機微が気にならないという事がいえます。
不具合に対して、メーカー側はどのユーザーがどれだけ怒っているのか感情面は知りようがないし、ユーザー側も、どんなに怒ったところで、メーカーに電話かメールをするくらいしか感情を出す場面もないので、ある意味人と人のやり取りが排除されているので、悪く言えば「チョットイロイロ不具合あったけど、魔法石配るから許してね!」で押し通せます(笑)
逆にユーザー側も、「ラッキー」くらいに考えられるし、直接相対しているわけでもないので、「詫び石はよ!」って気にすることなく請求できます。

ゲーセンで、直接対面して話をするとこれはチョット難しいですよね・・・
ただ、こうした対応がユーザーの不満につながらないかというと、それは別問題です。

魔法石を配ってもメーカーの腹は痛まない

これはゲーセンも同じかもしれませんが、ゲーセンにおけるサービスプレイも、ソシャゲで「詫び石」を配る事も、「直接、経済的損失が発生する事項ではない」というのは間違いないです。
間接的もしくは中期的には、それによって入るはずの収入を食いつぶしているとも言えますが、直接対価を支払うわけではないので、直ちに腹が痛むことはない。

こうした事情から、「詫び石」をメーカーが選択することが多いのだと思います。

(追記)正確には、1Playに対してメーカーの課金がかかるゲームでは、直接的にゲーセンに損が発生しますが、ココでは割愛させてください。Twitterでのご指摘ありがとうございました!

「詫び石」を配るのは正しいのか?

こうした、「詫び石」の持つ様々なデメリットを考えて、メーカーが配布しているのなら、それは正しい選択だと思います。
ただ、

「何か問題があれば、「詫び石」を配布すればいい」

とメーカーが安易に考えると、それは危険な考え方だよなとは、ゲーセンの事例を持ち出せば、よく分かると思います。
ゲーセン関係者としては、「人と人が対面して取引するわけじゃないだけに、仮に感情面を置き去りにしてしまったら、それは怖いことだよね」という思いはあります。

最後に、先ほど引用したツイートの続きを再度引用しますが、その通り!