ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

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2015.09.18

シリアルコードの配布がダメ?アーケードの起死回生の一手が派手に散る

少し前の話ですが、現在大人気のスマホアプリ「モンスターストライク」がappstoreから消えるという事態が発生し、イロイロ物議を醸しました。

神の怒りをかったmixi、Apple様が創りたもうた世界“App Store”からモンスト消される : 市況かぶ全力2階建

mixiにとっては、稼ぎ頭のタイトルなので、激震が走るのも当然かと・・・
ただ、あっという間に復旧し、現在の所、何事も無かったかのように、モンストは通常どおりダウンロードできる状態になっています。

詳しい解説を読みたい方はコチラの記事を参考にしてください。

【山本一郎】モンスターストライクがApp StoreからBANされた件につきまして – 4Gamer.net

【山本一郎】Appleのデジタルコンテンツの方針とモンストBANの現状 – 4Gamer.net
前回の記事 …

簡単に解釈すると、「いろいろ微妙な事をやっていたのが問題になって、アプリ消える→キラーコンテンツなので、消したらマズイと思ったのか復旧」という解釈でいいのでしょうか?

ソフトでハードを選ぶ時代の再現

ゲームパッド

この事から思い出したのが、昔家庭用ゲーム機であった、「キラーコンテンツ奪い合い戦争」を個人的には思い出しました。
私世代だと、ファミコンというゲームハードが独占していた「ドラクエ」や「FF」をPlayStationが奪うことで、ファミコンが駆逐されたっていうやつです。
今でも、「余程のマニアでない限り、プレイしたいソフトで購入するハードを決める」というのが割合ライトな層の行動なんだと思います。
大ヒットソフトが1本あれば、ハードもそれに付随して売れてくのは当然ですね。

この間、ハードオフに行ったら、山積みになってて悲哀を感じたのがコチラです。

ライトユーザーはそんなもんだよね・・・

今回のAppleの対応にしても、引用記事だと

ガイドライン違反であるシリアルコードの配布がモンストにおいて行われているという通報がApple本社やGoogleに相次ぎ,日本法人をすっ飛ばして,Apple本社からじきじきにBANされる事態になったわけです

あれですよね、風営で考えると、所轄にチクってもアレだから、県警にチクったれ!みたいな話で処分が(以下、自主規制)

なんにせよ、apple本社としては、「明確な規約違反」であるとの判断がありつつ、apple日本法人としては、大人気コンテンツをみすみす手放すような事はしないという判断で、こうなったと考えると腑に落ちます。

こう考えると、やはり

「魅力的なソフトを持つハードが勝利する図式」

と言うのは、ゲーム業界において昔から変わらないんだなと、繰り返す歴史を眺めている気分になれます。

アーケード→スマホ連動は正確には全てダメ?

☓

改めて今回考えたのが、「スマホ↔アーケード連動の可否」についてです。
最近のスマホブームというのは、業務用ゲームとしても指を加えて見ているだけではいけない!という事で、実に様々な連動が図られて要るわけです。

セガなどは、自社のスマホタイトルで人気タイトルとの連動をし、アーケードでプレイするとスマホ版のアイテムがもらえる!というキャンペーンをよく行っております。

「チェインクロニクル」と「THE WORLD of THREE KINGDOMS」のコラボキャンペーンが14日にスタート – 4Gamer.net

『Wonderland Wars』×『チェインクロニクル』コラボキャンペーン実施!!豪華チェンクロアイテム&Aimeカードプレゼント|株式会社 セガネットワークス-【SEGA Networks Co.,Ltd.】

最初に引用した山本氏の記事から判断すると、この辺りもかなりグレーだと判断せざるを得ないわけですね。
ただ、この場合連動と言っても、「アーケードでプレイするとシリアルコードがもらえて、スマホ版アイテムGET」の方は、ガイドライン的にダメでも、「スマホでプレイするとシリアルコードがもらえて、アーケード版アイテムGET」は問題無いわけですね。
ですので、

・スマホユーザーをアーケードに取り込む施策 → NG
・アーケードユーザーをスマホに取り込む施策 → OK

となります。
うーん、アーケードとしては新たなユーザーの掘り起こしは、今後難しそうです。

さらに具体例を出すと、アーケードにも、「モンスターストライク」というタイトルは存在します。

モンスターストライク MULTI BURST

コチラのタイトル、今年の春から稼働して、正直売り上げ的には良いとは言えない状況が続いていました。
そんな中、当然メーカーとして、売上向上の施策としてGW向けにこんなイベントを行うわけです。

2015.04.23
アーケードゲーム版モンスターストライク「モンスターストライク MULTI BURST」のオリジナルモンスターがアプリ「モンスターストライク」内に登場! | モンスターストライク(モンスト)公式サイト

モンスターストライク MULTI BURST …

この施策が奏功して、GWの売上は爆増し、e-amusementパスの在庫が全国から消える程の人気を博しました。
まぁ一部店舗では、画面に表示される「シリアルコード盗み見事件」も発生し問題になっていましたが・・・
アーケード側としては、こうしたイベントを行う事で、売上もしくはユーザーが増えたという明確な事例が出来たので、「スマホ→アーケードの連動はアリだな」と思っていた所で、今回の事象が発生するという、残念なお知らせとなりました。

ゲームの中でスマホだけ別枠になる?

引用した山本氏の指摘にもあるように、

ヒット作品の二次利用を推進して広くユーザーに愛されるキャラクター製品にしていこうという戦略を根底から覆すものです。

というのは、ありますし、特定のヒット作を利用してユーザーを様々なハードやメデイアに回遊させるといったメーカー側の戦略に歯止めを欠ける物になりそうですね。
このことから、スマホタイトルのアーケード移植ってのはしばらく無さそうだな、と予想できます。
連動しない単純なタイトル移植ならアリそうですが、ユーザーを回遊させるのは難しいそうですからね。

そんな中で、スマホからのアーケード移植2大タイトル「モンスターストライク MULTI BURST」「パズドラ バトルトーナメント -チャンピオンズ オブ ラズール-」が今後どうやって売上を向上させる手を打つのか?を、マッタリと見守っていきたいと思います。