「良いお客さん」に、より良いサービスをするのは重要だけど難しい(ゲーセンは特に)
今回は、ゲーセンにかぎらずのお話です。
かなり前ですが、こんな看板の話が話題になりました。
あからさまに手をぬきます、なんてのは当然ジョークだと思いますけど、ジョークだと思わない人もいるんですね・・・
恐ろしい・・・
ゲーセンもサービス業
まず、大前提ですが、ゲームセンターもサービス業です。
ゲームをして楽しんでもらうので、サービス業です、間違いありません。
サービスというのは、その価値が受けお客さんによってバラバラで基準が無いというのが特徴です。
製造業だと、製品不良率1%とか数字にでますけど、サービス業は数字では表せないですね。
ゲーセンの例で考えると、ゲームに100円も出せるか!という人もいれば、このゲームなら200円でも惜しくはない、という人もいるし、90円位ならなぁ・・・という人もいるという感じですね。
ゲーム自体をやりたいと思うかどうかも人それぞれだし、それに対する満足感も人それぞれバラバラです。
ただ、サービス業ではあるものの、1つ特徴があります。
それは、ゲーム機がお客さんにサービスを提供するということと、現金を先に投入するというカタチなので、誰にとっても平等なサービス業ということです。
簡単に考えると、いつでも誰でも同じ価格で、ゲームという同じサービスを受けることができる。
ということが言えます。
良いお客さんは必ず存在する
そして、サービス業に限らずですが、そのお店にとって「良いお客さん」というのは、必ず存在すると思います。
良いお客さんの定義は、それぞれお店やスタッフによって異なりますが、毎日来てくれるとか、お金を沢山使ってくれるとか、いつも笑顔だから接客して楽しいとか、はたまた、どこかへ行ったらお土産をくれるとか(笑)
ゲーセンだったら、ゲームがスゴく上手くて他のお客さんから一目置かれてるとか。
良いお客さんには、良いサービスを提供してあげようと思うのは、どんな業種でも同じだと思います。
ただ、先ほど書いた、いつでも誰でも同じ価格で、ゲームという同じサービスを受けることができる。
ということ自体は、逆に考えると、良いお客さんもその他のお客さんも、同じく扱うという意味にもなります。
最初に引用した、看板の例の逆になってしまうわけです。
これは、お客さんからしても、少し残念な事かもしれないなぁ、なんて思います。
「毎日きてお金使ってるから、なんかサービスしてよ」なんて気軽に声をかけてくれるお客さんは、まだ良いというか、わかりやすいのですが、ゲーセンという特殊な事情かもしれませんが、毎日来てサッと少し遊んで帰るというお客さんもいると思いますから、なかなか同じようにサービスしようと思ってもできないというのが現状です。
どのお客さんがどれくらい来店されて、どれくらいの金額を使用されているかを、ある程度でも把握できないというのは、サービスの改善につながらないですよね。
サービスを受ける機会は同じように
そして、もう一つ。
スタッフとしては、先ほどのように、気軽に声をかけてくれるお客さんや、顔なじみのお客さんが「〇〇したんだから、特別に〇〇してよ」と言われると、常連さんの頼みだからなぁとか、断りづらいなぁとか思って受けてしまう事もあるかもしれませんが、サービス業として、これはダメだと思います。
いわゆる、声の大きいお客さんだけが得をするという状況ですね。
というのも、サービス業は、サービスを受ける機会は均等であるべきだと思うからです。
個人的にサービスするなんて論外ですが、サービスの内容は明確にして、どのお客さんでも受けられるようにして行うべきだと思います。
例えば、ポート24では、スターホース3で、プレイ日数に応じたサービスを行っています。
こちらのサービスを行う場合でも、最初に「〇〇日でこんなサービスがあります」という事を明確にして、どのお客さんでも受けられるようにして始めています。
また、スターホース3に限定すると、お客さんが毎日プレイしたかどうかが明確にわかる仕様になっているので、正確に集計できるというのも、今までのゲーセンにない仕組みで、サービスの展開に非常に役立っています。
「良いお客さん」に正しくサービスをする事が重要
最初に引用した看板の話に戻りますが、あからさまに手を抜きますというよりも、正しくは良いお客さんにはよりよいサービスをしますよ、という話だと思います。
この飲食店は、沢山食べたり飲んだりしてくれるお客さんを「良いお客さん」と位置づけて、そのお客さん向けに良いサービスを行う事を目指しているわけです。
ゲーセンでも、同じように「良いお客さん」に正しくサービスをする事を取り入れていく事が重要だと思います。
ただ、ゲーセンという商売上、お客さんの動向をシッカリ把握することが困難で、なかなかサービスとして展開できないので、難しい。
その矛盾を解決するようなアイデアを考えなければいけないんだけど、その前に、自分の店舗にとって、どんなお客さんが「良いお客さん」で、どんなサービスが良いサービスなのか?をまず考えること。
次なるサービスのヒントの為に、まとめてみました。