各種配信サービスをゲーセンの視点で考えてみた
先週の週末に開催されたTGSこと東京ゲームショウも終了し、ゲーム関連の大きなイベントが終了した感満載な9月です。
アーケード・ゲームというよりは、今年は「VR」のアーケード筐体のようなゲーム機も出展していたようで、TGSにアーケード・ゲームが出展する珍しいパターンが幾つか見られたようです。
360度回転とか、R360とかを思い出しますよね・・・
TGSのもう一つの目玉「e-sports」
今回のTGSの大きなテーマの一つに、「e-sports」というのがあります。
一般紙にも、「e-sports」という単語が並ぶまでには、浸透してきた言葉といえますが、まだまだゲーマー向けのニッチな世界であることに変わりはありません。
ここ2年くらいで、徐々に浸透してきているといえるのかなぁ・・・
ゲーム業界に携わっていると、そもそも、一般的に浸透しているのかどうかよくわからなくなります(笑)
そんな「e-sports」ですが、スポーツの名の下に考えると、絶対的に必要なのが、
観客
です。
ゲームの場合、観戦目的のお客さんに対して、「ゲーム画面配信」を行います。
この配信がなければ、ゲームを「e-sports」と呼んで盛り上げる事はおそらく不可能であったので、技術の進歩が、ゲームのスポーツ化を可能にしたといえます。
海外のゲーム配信サービスも、本格的に日本に進出しております。
こうしたゲーム配信サービスですが、実に様々なサービスが展開されていて、
どのサービスを選ぶべきか?
と言うのが、ユーザーもしくは、ゲーセン店舗で大きく異ると思います。
そのあたりについて、考えて見たいと思います。
主なゲーム配信サービス
現在国内で、主に利用されているゲームの配信サービスは幾つかありますが、
・ニコ生
・youtube live(gaming)
・OPEN REC
・Twitch
くらいでしょうか。
それぞれについて、ゲーセンの経営者としてのイメージを述べてみます。
Twitch
まずは、海外では圧倒的なユーザー数を誇る「Twitch」です。
正直、海外がメインのサービスという事で、アーケード・ゲームの配信で積極的に利用するイメージはあまりないかな・・・
海外でも人気が高い格闘ゲームタイトル(ストリートファイター、鉄拳など)のタイトルに限れば、ゲーセンで「Twitch」を利用するパターンも多いと思いますが、その場合には、どうしてもタイトルが格ゲーよりになってしまいます。
日本のアーケード・ゲーム全般(音ゲー、アップライト系など)も含めて考えると、ゲーセンでの利用のメインとなるか?と言われると、
配信するタイトル次第
ってところでしょうか・・・
ファンタジスタさんなんかは、公式チャンネルを作成して、配信しているので、こうしたTwitchに注力する施策を行うゲーセンにとっては、良いのではないでしょうか?
OPEN REC
純粋国内サービスで最近メキメキ?と頭角を表している、「Open REC」というサービスがあります。
ゲームに関しては、かなり貪欲に取り込んできており、AOU主催の「天下一音ゲ祭」なんかにも一度お声掛けいただいた事があります。
それに加えて、メーカーの公式動画なんかも、徐々に利用されつつあります。
基本的には、「高画質」での配信を行えるというのが大きなメリットで、弊社のお客さんでも、「OPEN REC」で配信を開始してみた、というように利用率が徐々に上がっているようにみえます。
まだまだ、走り始めのサービスというイメージなんですが、足場を着々と固めているイメージで、ゲーセン関連の動画も徐々に増えつつあります。
その反面、ゲーセンの店舗として、「OPEN RECに注力して配信」というのは、まだないかな?
ご存知の方がいたらぜひ教えてください。
youtube live(gaming)
そして、老いも若きもご存知「youtube live(gaming)」です。
未だに、Youtube Gamingというのが、なんなのか分かっていませんが、天下のgoogleの運営サービスという事で、その強みは
完全無料
という部分ですね。
以前は、録画した動画を配信するサービスだったのですが、Youtube Liveの機能が強化されてめっぽう使いやすくなりました。
録画動画はかなりの本数が上がっているし、最近は配信も本当に増えました。
完全無料な割に、コンプライアンス上の制限などにグレーな部分が少ないという事で、大手企業で利用する確率が高いです。
某社さんなんかは、会社の規則上「YoutubeならOK」というルールが有ったりして、他のサービスは利用できなかったりするようです。
ゲーセンでも、配信と録画を同時にできるという事で、徐々に利用は増えていると思います。
弊社の店舗での公式サービスだと、画質と使いやすさで、どうしてもYoutube Liveを利用する事が増えつつあります。
ニコ生
ニコ生と言ってますが、正式には、「ニコニコ動画」です。
配信だとニコ生。
なんといっても、圧倒的にユーザー数が多かったんですが、最近だと、スマホシフトへの遅れや画質の問題なんかもあって、一時の勢いはないかな?
それでも、ユーザー主体で配信を行う場合には、まだまだニコ生での配信は求めれていますし、コメント機能などはまだまだ見ていて魅力を失ったとは思いません。
最近だと、若年層ユーザーよりも、古参ユーザー向けのサービスになりつつあるような気がします。
先に挙げたサービスに比較して、どうしても画質や使い勝手の部分で見劣りすることもあり、弊社だと最近は公式サービスとしてニコ生での配信というのは行わなくなったなー、というイメージです。
良くも悪くも、沢山の批判を受けるというのは、沢山のユーザーがいる事の裏返しなので、今後の盛り返しがあるのかどうか?が気になります。
問題を指摘されて、黙っていることはないので、新バージョンに期待しましょう。
AOU的には、闘会議と併催でJAEPOを行うので、ニコニコさんに頑張ってもらわないと困るという、別の事情もありますが(笑)
以上、比較してみましたが、基本的には
ユーザーの属性によって配信サービスも変えるべき
という当たり障りのない結論になります。
ゲーセンで配信したい!という方は、参考にしてみてください。