ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

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2016.06.12

ゲームショーの意義は何?ショーの意義自体が徐々に変化している話

コミケ

先日、おもちゃショーが開催されておりました。

開催概要|東京おもちゃショー2016 INTERNATIONAL TOKYO TOY SHOW

そんな中で、以下の記事を発見。

【東京おもちゃショー2016】ゲームに関係するモノだけをひたすら探してみた|Gamer

我々、業務用(ゲーセン)のみならず、ゲームに関連する内容の発表が多々行われたようで、たとえば、

AC『ドラゴンボールヒーローズ』「秋より新筐体に…アニメ新章「“未来”トランクス編」の敵はブラック悟空 | インサイド

こんな発表が行われたりしたようです。

基本的に、このゲーム自体は、バンダイナムコグループと言っても、基本「バンダイ」主導で行われているので、ゲームショーでの発表ではなく、おもちゃショーでの発表というのは、今までも同じですので、特に驚きも無いんですが、結構重要な話だから、早めに知りたかったなぁというのは、あります。

ただ、このおもちゃショーですが、4日間開催で、前半2日がビジネスデー、後半2日が一般公開デーということで、大きな規模で開催されているんですね。

大規模な商品展示会の存在意義

こうした、大規模な商品展示会ですが、実に様々な業種で行われており、ゲーム業界も多分にもれず同じように行われているわけです。
東京ゲームショー、JAEPOなどは日本国内で行われているゲームの大規模な展示会と言っても良いでしょう。

TOKYO GAME SHOW 2016 – 東京ゲームショウ2016

ジャパンアミューズメントエキスポ2016

こうした大規模な展示会の意味ですが、まぁ色々とあると思います。

・新製品の発表
・情報の発信
・ユーザーイベントの開催
・ブランドもしくは社名の認知度向上

などなど。
実に様々な企業が色々な意図を持って、出展するし、それを目当て来場する方も沢山いるというのがこうした大規模な商品展示会の目的になります。
そんな中、以下のニュースを発見しました。

E3は開催の意図を探しあぐねている – GamesIndustry.biz Japan Edition

世界最大規模のゲーム関連の展示会「E3」の陥っている苦境について書かれているわけです。
この苦境はJAEPOでも同じ事なんですよね。

出展者側の変化

JAEPOでも常々言われていたことなんですが、徐々に、

新製品の発表会としての意義は失われつつある

のは間違いありません。
最も重要な理由としては、

こうした展示会での出展がなくても、ネットを通して直接ユーザーに商品情報を届けられるようになった

というのが大きな理由です。
ネットが無い時代にユーザーに情報を届けるには、TVなどのメディアに高額の費用を払って情報を拡散してもらうという手段があったわけですが、一般消費者むけといえ、ゲームビジネスくらいの規模では、そこまでのコストを掛けられない。
したがって、大規模な商品展示会に出展し、ユーザーへ情報を届ける事ができる事に価値があったわけです。
しかし、ネットの発達とともに、ニッチなユーザーに情報を届けるのが簡単になった事で、各メーカーは独自にユーザーに情報を届けるようになります。
我々ゲーセンに情報が届く前に、ニコ生やWEBページでの発表を行うのが、最近は多いです。

こうなると、メーカーとしては、ユーザーに情報を届けることは別にできるので、あとはゲーセンに商品を購入してもらう為に展示を行うという事になりますが、ゲーセン向けの展示を

わざわざ大規模な展示会でスケジュールを合わせて行う必要はない

という事になります。
現在のように、各メーカーの社内で会場を設けて各個別に商談会を行ったほうが、自由にできるから望ましいと言う事になります。
従って、大きなメーカーは、その規模を縮小していってしまう、という現状にあります。

この流れが、E3という世界規模で行われている展示会でも起きているとすれば、JAEPOも同じでも何ら不思議ではないよなぁ、と悩ましく思うわけです。

ただの「商品展示」だけでない中核イベントをつくれるか?

そこで、JAEPOとしては、今回闘会議と併催するという選択を行ったわけですが、

【リリース追記】アーケードゲームの祭典が闘会議に! 2017年のJAEPOは闘会議と合同で開催されることが発表!【JAEPO 2016】 – ファミ通.com

先に引用した記事の中での、

このイベントは何も中身のないイベントの周りにメディア発表会が連なっているのではなく,より良い中核が必要だ。

闘会議との併催を、中核に据えようとしているわけです。
純粋に入場者数の増加という意味では、闘会議との併催は大きな意味を持つし、効果も大きいでしょうが、ビジネス関連の出展社からみれば「一般ユーザーが来ても、出展する意味ないよな・・・」って意見も出てくるわけで、この辺りは、微妙なさじ加減が必要になってきます。

ただ、こうした意味でも、今回のJAEPOと闘会議の併催は一つの新しい事例として、非常に興味深いものとなりそうです。
お前は主催者がわやんけ!っていう話ですけど・・・
主催者(JAEPO)側でも、中核となるイベントとなるべく様々な事を考えてはいますけどね・・・