ポート24 [PORT24] 愛知県のゲームセンター

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2015.10.16

幅広く遊んでもらうために。コントローラーはいくつあってもいい?

世代

家庭用ゲーム機と業務用ゲーム機(アーケードゲーム)はゲームの内容は同じでも、色々と異なる部分があります。
値段とか、ソフトを買うとか100円いれるとかそういった経済的な面は別として考えると、最近はその差がスゴく小さくなっている事をご存知でしょうか?
普段から、ゲーセンでも自宅でもゲームをするような生粋のゲーマーならとっくにわかっていることですが、例えば、昔は家庭用のテレビよりもゲーセンの画面の方が大きくて迫力が有った。

例えば、メガロ50という筐体が昔ありました。
こちらのサイトからお借りしました。

meg50

当時は50インチでビデオゲームができるということで、衝撃を受けた人は多かったと思います。
ブラウン管とかでなく、プロジェクタで横並びでスト2をやったという人も多いのでは無いでしょうか。
海外のゲーセンで昔、横並びで乱入されたことがあります(笑)

昔は50インチのテレビなんて家庭にはまず無かったんですが、今や、10万円で手に入る時代・・・

ということで、家庭用ゲームとアーケードゲームの画面に関する差はなくなって来ています。
他にも、挙げればキリがないですが、ネットワーク対戦だったり、ゲーム機としてのスペックだったり、そんな部分でもアーケードゲームと家庭用ゲームの差はドンドンなくなっています。
それこそタッチパネルだって、今やタブレットが家庭にある時代なので、家庭でできないゲームではありません。

コントローラーの違い

そんな中、家庭用ゲームとアーケードゲームの間に今だに大きな違いとして残る、「コントローラー」があります。
家庭用ゲーム機のコントローラーは、

プレステのコントローラーってやつですね。
対して、ゲーセンのコントローラーは、

こんな感じです。
家庭用は「ゲームパッド」、ゲーセン用は「アケコン」とか言ったりもします。

このコントローラーについては、今だにゲーセンと家庭用ゲーム機の間で大きな違いとして残っています。
これは好みや慣れとしか言いようがありませんが、アケコンの方がやりやすいという人もいれば、ゲームパッドの方がやりやすい人も居ます。
古参のゲーマー(昔ゲーセンに入り浸った人)の場合は、アケコンを好む傾向があり、若いゲーマーはゲームパッドを好む傾向があります。
ただ、このコントローラーの違いも徐々になくなりつつあるのをご存知でしょうか?

ゲーセンでもゲームパッドが標準のゲームが増えている

というのも、ゲーセンでも家庭用ゲーム機のような「ゲームパッド」をメインで使用するゲーム機が増えているからです。
いくつか例を挙げてみます。

ウイニングイレブンアーケード

コナミの代表的サッカーゲーム「ウイニングイレブン」のアーケード版です。

ワールドサッカー ウイニングイレブンアーケードチャンピオンシップ2014

全ての筐体に標準装備というわけではありませんが、ほとんどの稼動店舗で、上記の画像の「プレステ用コントローラー」が付属されていると思います。
当初は、「一応使用できる」位の機能だったんですが、明らかに「コントローラーをつけたほうが売上がよい」事から、ほぼコントローラーが完備というカタチになりました。
家でウイイレをやっていたユーザーであれば、家庭用のコントローラーの方がやりやすいのは当然と思います。

ポッ拳

「ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT」 アーケードゲーム公式サイト

ポケモンの対戦格闘ゲーム「ポッ拳」です。
コチラは、アケコンタイプのコントローラーを排除し、筐体自体に「専用ゲームパッド」のみが組み込まれています。

公式サイトより

公式サイトより

歴代のポケモンは基本的には全て家庭用ゲーム機で発売されています。
そういった、比較的若い年代のゲーマーにスンナリ受け入れてもらうために、最初から「ゲームパッド」型のコントローラーを装備し、逆にアケコン型のコントローラーは排除しています。
どういった世代のゲーマーもしくはユーザーにプレイしてもらいたいのか?という意図がハッキリしており、わかりやすいですね。
「対戦格闘やるならアケコンだろ?」というユーザーは、チョット世代じゃ無いって感じでしょうか・・・

スクールオブラグナロク

School of Ragnarok – スクール オブ ラグナロク | SQUARE ENIX
ゲームパッドが使用可能?!『スクール オブ ラグナロ… …

そして3つ目はアーケードの最新作からです。
このゲームの場合は、現段階では、アケコン型のコントローラーのみが付属しています。

公式サイトより

公式サイトより

ゲームに詳しい方ならわかると思いますが、ボタンの数や配置が結構特殊です。
この辺りが原因かどうかはわかりませんが、現在ゲーセンでの稼働状況はチョット不調・・・
そこで、新規にユーザーが入り込みやすいように、今後ゲームパッド仕様のロケテストを行うという事が発表されています。
アーケードのテコ入れで、ゲームパッドを投入するという非常に珍しいパターンです。

幅広くユーザーを取り込む為に

この様に徐々にゲームパッドもアーケードゲームのコントローラーとして採用されてきています。
やはり背景には、

「アケコンのとっつきにくさ」

をユーザーが感じているという部分があるのかもしれません。
そうなると、どんなユーザーでも幅広く取り込んでいくならば、

全ての筐体は アケコン+ゲームパッド 

というスタイルの方が良いのかもしれません。
私自身は個人的には、ユーザーの選択肢を広げる事自体にデメリットはない(金銭的な負担を除く)と考えていますので、今後はこうした事例が少しずつ増えていく可能性はあります。
そうなると、さらにアーケードと家庭用の差がなくなっていくような気もしますけどね・・・