風俗営業と保育施設は同居したらダメ?法律では規制されてても実際には・・・
風営法上で、ゲーセンと近い業種にパチンコ屋があります。
営業の区分も、ゲーセンが8号営業、パチンコが7号営業という区分になっているので、近いと言えます。
したがって、ゲーセンもパチンコも風営法上の、同じように許可申請が必要なんですが、微妙な違いがあるものの、同じように制限を受けています。
ゲーセンとパチンコ店で異なるところ
同じように制限を受けるのですが、実際には細かい規程で異なる部分があります。
この様に、実際には許可申請が可能な場所の規程が微妙に異なります。
8号営業は、18歳未満でも入店できるなど、規程はゆるやかな方ですね。
そんな中、チョット気になる記事を見つけたのでご紹介します。
北朝鮮系パチンコ店と保育施設が同居…府中駅前の奇異な複合ビルで、重大トラブル勃発!
記事のメインとしている内容とは若干ずれるのですが、気になった所があったので引用します。
一般的に、保育施設の周辺にパチンコ店を出店することはできない。「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」が“公序良俗”(公の秩序又は善良の風俗)の観点から、児童福祉施設などの周辺にパチンコ店を出店することを厳しく規制しているからだ。ましてや同じ施設に同居など、もってのほかである。ところがこのくるるには、1階にパチンコ店「スパークル」、2階に雀荘「起家」といった遊技施設が入り、3階に府中市が「市の子育て支援中核施設」と位置付ける子ども家庭支援センター「たっち」が入居しているのである。「たっち」では、子どもの一時預かり(いわゆるリフレッシュ保育)を行っている。いわば、市の施設に子どもを預けて、安心してパチンコや麻雀ができるようになっているわけだ。
と書かれていましたので、いろいろと考えてみました
規制されていても保育所と風俗営業は同居できる
記事では、規制されているので、同じ建物に風俗営業店と保育施設が同居しているのはオカシイと指摘していますが、実際にはこれは可能です。
単純に、先に風俗営業の許可が下りて、あとから保育所ができた、というパターンだと思われます。
確かに最初に添付したとおり、学校や病院や保育施設の近隣で風営の許可申請はできない場合が多いのですが、最初はそういった規制を受ける施設がなく、既存の風俗営業者の近辺にあとから病院や保育施設ができるという順番で同居するというカタチは結構あると思います。
私個人としては、これは商売上お客さんのニーズを的確にとらえているからこそ起きる事だと考えています。
ある程度の乗降客数がある駅付近であれば、どんな業種でもある程度のニーズが必ず存在します。
もちろん、駅を利用する方で、駅の近くに保育施設があってほしい!というニーズに応えるべく、駅の近くに立地するのでしょうし、パチンコやゲーセンだって、駅の近くで遊びたいという方がいるはずなので、両方のニーズを叶えるべく同じ施設に同居するのは、個人的にはニーズに応えているだけではないか?と思います。
ですから、風俗営業に従事する者のヒイキ目もあるかもしれませんが、そこまで非難されるべき内容とは思いません。
確かに風俗営業と聞くだけで嫌悪を示す方もいらっしゃるので、そういった方からは、理解を得難いかもしれませんが・・・
子供を預けてパチンコに行く事の是非
あともう一つあげるとすると、「子供を預けてパチンコに行く」という内容です。
教育上どうなの?とかモラル的にどうなの?という話は全て置いておくとすれば、これは別におかしな事だとも思いません。
1つは、上記引用にもありますが、「リフレッシュ保育」という名のとおり、その親にとってパチンコや麻雀がリフレッシュなんだ!と言われれば、これは個人の自由だと思います。
もう一つは、
またパチンコ店駐車場で乳児死亡・・・車内放置はなぜなくならない?
こうした最悪のケースを防ぐのに、有効だとも考えるからです。
近くに保育施設があれば「預けていこう」と考える、親御さんが増えるかもしれないと淡い期待があるともいえます。
預ける場所が近くに無いから、という理由で放置するのもどうなの?って話かもしれませんが、近くにあればこういったケースも減る可能性はある・・・かな?
預ける場所がない場合の受け皿
なぜこんな事を考えるかといえば、ゲーセンにあるパチンココーナーですが、「ギャンブルじゃないのにやる人いるの?」とか聞かれるんですが、実際には一定のお客さんがいます。
パチンコ屋でできない機種があるとか、パチンコ屋よりお金がかからないとか、そんな理由もあるのですが、意外と多いのが、こうした「小さなお子様とくる親御さん」なんです。
自分のお子さんを連れてきて、ある程度大きなお子さんだったら遊ばせて、自分はパチンコを楽しむという若い親御さんは結構います。
自分ではパチンコを楽しみたいけど、子供がいるからパチンコ店には入店できない・・・という事でゲーセンで楽しむという方は意外といらっしゃいます。
このような光景を見ると、逆に風俗営業と保育施設は相性がいいのかな?とも考えてしまいます。
子供を連れて入店できない → 保育施設がある → 子供を預けて入店しよう
単純に考えれば、こんな補完関係といえると思います。
イオンファンタジーさんなんかは、こんな取り組みもされていますので、ある意味、ゲーセンと保育施設が融合しているんで、昔と違って、必ずしも全ての風俗営業者と保育施設が相容れない存在だと言えないと思います。
個別の事例ですが、こんな風に良い取り組みをされている場合もありますので、一概に「風営法で規制されているから良くない」と決めつけるのは一方的だなぁと感じた次第です。
ベッドタウンの駅近辺だったら、保育施設と風俗営業店が隣り合ってる場合とか、結構多いしね・・・