メタルギアファンに激震!小島プロダクション解散?経理上の数値から考えてみた
今回は、KONAMIの誇る超A級タイトル「メタルギア」に関するお話です。
このブログを読んでいる方なら、ある程度ゲームのことが好きとか興味のある方が大半だと思いますので、知らない方はいないと思います。
どんなゲームか全く知らないよ!って方は、wikipedeiaへ。
これが今年の秋に発売予定の最新作です。
相変わらず、すごいグラフィックだなー。
個人的にプレイしたことがあるのは、初代の「メタルギア」と初代「メタルギアソリッド」。
なつかしや・・・
自宅に眠ってるから掘り出してみようかな・・・
メタルギアシリーズの総監督小島氏のニュース
そんな中、メタルギアシリーズの総監督である、小島秀夫さん及び、その製作チームに関するニュースが業界内を飛びまわっており、ユーザーの反応も様々です。
小島監督は『メタルギア』シリーズの監督に変わりない―コナミ広報担当が回答
ということで、KONAMIとしては、「メタルギア」という作品は作り続けるが、小島監督の名前を全面に出すことはやめました、と回答しているわけですね。
ただ、その根拠となる資料がこちらの資料です。
第三者からみると、「全面に出さなくなっただけなら、すべての役職から外すこともしなくてもいいんじゃないの?」ということで、KONAMIを退社したんでは?という噂が流れているわけです。
まぁ、上記の通り広報として否定はしているんですけど・・・
いろんな情報が錯綜しているわけですが、中にはこんな意見も。
会社側から聞こえてくる話を総合すると、たいした仕事もしないのに過去の遺産で大きい顔をする小島さんをいままでマネジメントが柄にもなく我慢したのであって、もうそんな儲からないだろうからお互い納得づくで別れたっていう言い分になってて興味深い
— やまもといちろう (@kirik) 2015, 3月 20
なるほど、そんなこともあるかもね。
と思いちょっと調べてみたというのが、今回の趣旨です。
メタルギアシリーズ VS 麻雀格闘倶楽部
制作費とか開発費は外野が分からない部分なので、さておいて、「売上」というもので、これまたKONAMIの誇るアーケード向け超A級タイトル「麻雀格闘倶楽部」で比較してみました。
こちらも、分からない方は、wikipediaを見てみてください。
過去の売上対比
まずは、メタルギアシリーズの過去の売上はいくらなのかざっくり考えてみます。
こちらの情報によると、過去のメタルギアシリーズの累計発売本数が2014年末時点で、4,000万本。
推定として、1本あたりの価格をどうするか?が難しいのですけど、6,000円くらいとしましょう。
発売当初は7〜8000円として、徐々に価格が下がったり、ベスト!版が発売されたりしたらこんなものでしょうか?
この辺り詳しい人がいたら教えてください。
ざっくり計算すると、
6,000円 ✕ 4,000万本 = 2,400億円
のシリーズ全体の売上があると推測できます。
こう考えると、作るのにいくらかかったのかわかりませんが、すごい売上ですね。
対して、麻雀格闘倶楽部です。
大まかに筐体1席あたり、100万円くらいが、KONAMIの発売価格です。
そしてピークの時は20,000席くらいあったとのことなので、
100万円 ✕ 20,000席 = 200億円
となります。
ただこれに加えて、ゲーセン業界特有のバージョンアップキットと、ネットワーク課金が発生しているので、こちらも計算してみましょう。
合計8回ほどのバージョンアップキットの発売がありました。
価格はバラバラなので、ざっくり1席あたり20万円を想定し、台数は現在の稼働台数14,000台を想定すると、
20万円 ✕ 14,000席 ✕ 8回 = 224億円
のバージョンアップキットの売上となります。
そして、ネットワーク課金ですが、2002年3月の稼働開始から、2010年の11月までが月額5,000円のネットワーク課金。
2010年の11月から、現在までが1回28円の従量課金と、月額1000円の定額課金の組み合わせです。
まずは、最初の8年と8ヶ月の月額5,000円の課金ですが、こちらも現在の稼働台数で考えると
104ヶ月 ✕ 14,000席 ✕ 5,000円 = 約73億円
2010年11月から現在までの課金は難しいですが、一日席あたり平均プレイ回数が13回程度ということなので、2015年2月迄(4年3ヶ月)で考えると、
従量課金
28円 ✕ 13回 ✕ 14,000席 ✕ 1550日 = 約79億円
定額課金
51ヶ月 ✕ 14,000席 ✕ 1,000円 = 約7億円
この合計をすると、約583億円で、メタルギアシリーズの偉大さがよくわかると思います。
過去の遺産の大きさたるや、スゴイものがあります。
今後の売上を比較
ただし、経営者の視点で考えると過去は過去、未来はどうなの?という視点で考えるとガラッと変わってくるのでは?
という計算をしてみましょう。
とりあえず、先ほどの計算から考えると、麻雀格闘倶楽部は、年間で
従量課金
28円 ✕ 13回 ✕ 14,000席 ✕ 365日 = 約18.6億
定額課金
12ヶ月 ✕ 14,000席 ✕ 1,000円 = 約1.7億円
の合計約20.3億円位の年間収益が見込めるビジネスです。
あえて悪く言えば、なにもしなくても、20億位KONAMIに毎年転がり込んでくる、わけですね。
実際には、サーバーの管理とか、細かいイベント運営とかあるので、何もしてないわけではないですけどね・・・
それに対して、メタルギアシリーズのナンバリングタイトルで考えると、4の発売が2008年で5の発売が2015年で7年間掛かっているわけです。
7年間で考えると、麻雀格闘倶楽部は140億円程度の売上を見込めるわけですが、これを1本あたりのソフトの単価6,000円で割ると、
140億円 ÷ 6,000円 = 約233万本
の売上に相当するわけですね。
ということは、売上の面から考えると、メタルギアシリーズは、7年間かけて233万本売れて始めて、麻雀格闘倶楽部の売上に追いつけると考えられます。
実際には、233万本くらいは軽く売れると思います。
メタルギア・ソリッド4の累計売上は600万本近いようなので、軽く超えてくるでしょう。
ただ、現在の麻雀格闘倶楽部の開発費と、メタルギア・ソリッドの開発費を比べたら月とすっぽん以上の差があるように見えるので、そこを考慮にいれたら、メタルギアの方が、有名だけど分が悪いような気もします。
会社の利益で判断したら、正しい判断なのかも
メタルギアファンの方には申し訳無いですが、上記の内容から考えると、過去の遺産は大きくとも、今後の会社の収益性を考えたら、「メタルギア」の方が収益性が低いと判断されても仕方ないかもしれません。
DLCや、他デバイスへの展開などで、収益性を高められればよかったとも思いますが、アーケードは見事にコケたしね・・・